筆者の話です。
子どもの頃、母が弟ばかり可愛がるのが悔しくて、心の中でいつもモヤモヤしていました。
そんな思いを受け止めてくれていたのが母の友人Aさん。
大人になった今でも、悩みはついAさんに相談してしまいます。
ところがある日、母から「お母さんよりAさんのほうが好きなんでしょ?」と拗ねたように言われてしまい──

今度は母が拗ねた言葉を口にして

ところが最近になって、母から思いがけない言葉をかけられました。
「お母さんよりAさんのほうが好きなんでしょ?」
子どものように拗ねたその言葉に、胸がざわつきました。

幼い頃は弟との扱いの差に悩まされていたのに、今は逆に、私とAさんの関係にまでやきもちを見せている。
その変化に戸惑いながらも「母親自身が蒔いた種なのに」と皮肉めいた思いが胸をよぎったのです。

行ったり来たりする親子の感情

私が子どもの頃に抱えた疎外感を、今は母が味わっているのかもしれません。
思えば、そうした気持ちのすれ違いも、長年積み重ねてきた親子の歴史の一部。
苛立ちがよぎる一方で「それだけ私を思ってくれているのかもしれない」とも感じました。

かつての母の態度が、めぐりめぐって今の出来事に返ってきたのだと受け止めています。
親子の関係は、こんなふうに行ったり来たりしながら積み重ねていくものなのだと感じた出来事でした。

【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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