仕事帰りに乗ったタクシーで、心ない言葉を浴びせられた女性。
言い返せなかった自分に涙しながらも、ある行動を起こしたことで思わぬ展開が待ち受けていました。
今回は筆者の友人から聞いた、モヤッとしつつも前向きになれるエピソードをご紹介します。

心ない言葉

最初は聞き間違いかと思っていたのですが、ドアを閉めた後、運転手の60代くらいの男性は続けて私を見下してきたのです。

「ちょっとは運動した方が痩せると思うよ?」
「ラクすることばかり覚えちゃって、これだから若者は~」

目も合わせずに、まるで独り言のように吐き捨てる声。

その小さな嫌味が、私の心に重く響きました。

その時は驚きや恐怖もあって何も言い返すこともできず、ただ目的地まで黙って耐えた私。

料金を払って降りたあと、ふと顔を拭うと涙が溢れていました。

あまりにも理不尽で、どうしてこんなことを言われなければならないのかという悔しさ。そして、何も言い返せなかった自分への不甲斐なさ。
自分の感情がうまく整理できなかったことを今でも覚えています……。

言葉に出すこと

その夜、大分悩みましたが、思い切ってタクシー会社のHPから問い合わせフォームに状況を詳細に書き送りました。

証拠も録音もないけれど、あまりにも一方的な嫌がらせですっかり傷ついた私は、どうしても伝えずにはいられなかったのです。

すると翌日、タクシー会社から丁寧な電話があり、正式な謝罪と、
「社内で厳正に対応します」
との返答をもらいました。

きちんと声を上げよう

あのまま二度とあの会社のタクシーを使わない選択も取れましたが、きちんと声を上げることで、自分を少しでも守れた気がします。あの時、何も言えなかった自分に腹立たしさも感じていましたが、勇気を出して行動したことで、自分の気持ちと向き合うことができたのです。

理不尽な出来事に遭遇した時は、ただ耐えるだけでなく、正しい場所に声を届けることが、未来の誰かを守ることにもつながるのだと信じています。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にFTNでヒアリングと執筆を行う。

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