筆者の話です。保育の現場で気づいた、子どもの小さな“異変”。保護者に伝えたことをきっかけに受診につながって……? 見守ることの意味を改めて考えさせられた出来事です。

受診でわかったこと

後日、その保護者から「病院で脳波を取ってもらったところ、てんかん発作の脳波が見られると言われました」と報告を受けました。あの一瞬の出来事が、実は発作のサインだったのです。私にとっては胸がざわついた数秒でしたが、専門的な診断につながったことで、子どもに必要なサポートを早く始めることができました。

保育士としての学び

日々の保育では、子どもたちの小さな変化を見守ることが仕事の一部です。笑い声や仕草、ちょっとした表情の違い。その積み重ねが「いつも」と「違う」を分ける基準になります。今回の経験で、改めて“見守る”ことの意味を考えさせられました。大切なのは、ただ漠然と見るのではなく「いつものその子らしさ」をきちんと覚えておくこと。

一人で抱え込まない

同時に感じたのは、「気づいたことは一人で抱え込まない」ということです。小さな違和感も保護者や専門機関と共有することで、子どもを守る大きな一歩になります。保育士一人の視点では限界がありますが、信頼できる連携があれば子どもはより安心できます。

「ちょっと気になる」を伝えるのは勇気が要ることもあります。でも、その一言が子どもの未来を守ることにつながるのだと実感しました。小さなサインを見逃さず、丁寧に寄り添っていくことの大切さを改めて感じる出来事でした。

【体験者:30代・筆者、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:K.Matsubara
15年間、保育士として200組以上の親子と向き合ってきた経験を持つ専業主婦ライター。日々の連絡帳やお便りを通して培った、情景が浮かぶ文章を得意としている。
子育てや保育の現場で見てきたリアルな声、そして自身や友人知人の経験をもとに、同じように悩んだり感じたりする人々に寄り添う記事を執筆中。ママ友との関係や日々の暮らしに関するテーマも得意。読者に共感と小さなヒントを届けられるよう、心を込めて言葉を紡いでいる。

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