今回は、筆者の知人のA子さんから聞いた心温まるエピソードをご紹介します。
結婚して家を出る前、母から手渡された手書きのレシピノート。
本棚の奥にしまいこんでいましたが、あることをきっかけに、A子さんの心と身体を支えてくれる存在になりました。
母の優しさが詰まった一冊は、A子さんの宝物だそうです。

できあがった雑炊のやさしい味は――懐かしい母の味でした。
さっきまで熱に苦しんで泣いていた子供も、美味しそうにパクパクと食べています。

「食べられて、よかったよかった。おばあちゃんの味だね」

自分が子供のときも、具合が悪くなるたびに母がこの雑炊を作ってくれたことを思い出し、なんだか胸がギュッとなりました。

お母さん、ありがとう

それ以来、おかずに迷ったり身体に不調が出たりするたびに、私はこのノートを開くように。
「5分でできるおかず」「お弁当がさみしいときの一品」「夫が疲れている日のスープ」――。
どれも特別ではないけれど、家族の健康や幸せを守る中で生まれた、母の工夫がぎゅっと詰まっています。
母の書いた昭和っぽい丸文字が「がんばりすぎないでね」「よくやってるんだから、これで十分よ」と語りかけてくるようで、疲れて余裕のないときも、このノートを開くとほっとします。
あのときは「いらないかも」なんて思ってしまった母のレシピノートですが、今では頼もしい相棒として、私を支えてくれています。
お母さん、ありがとう。

【体験者:30代女性・兼業主婦、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。

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