同じ孫でも息子の嫁が産んだ孫より自分の娘が産んだ孫の方がかわいい、という話はよく聞きますよね。血がつながった孫には変わりないのに、愛情に差をつけるのはいかがなものでしょうか。今回は義母の孫差別が生んだトラブルに遭遇した経験のある筆者の知人、Cさんのお話です。

ケーキのプレートを見て愕然

そして誕生日当日。あいにく旦那さんは仕事で来られなかったため、CさんはC太と2人で義実家へ。
「ケーキ、取りに行ってきたわよ、みんなで写真を撮りましょう」
義母がケーキの箱を開けると、子どもたちは「ケーキだー!」と大はしゃぎ。
しかし、そのケーキを見たCさんは愕然としました。

「うちの子の名前がない……」

ケーキの上にのっているチョコレートのプレートには、「D輔くん おたんじょうびおめでとう」としか書かれていなかったのです。

「お義母さん、うちの子の名前が書いてないんですが」
Cさんが尋ねると、義母は
「あら、うっかりしちゃったわー」
ととぼけた様子。
しかし、Cさんは義母のこれまでの行動から、それが「うっかり」ではないことを察しました。

「僕のケーキじゃないの?」
しょんぼりしてしまったC太の姿を見て、Cさんは怒りがこみ上げてきました。
いくら嫁が気に入らないとはいえ、息子を悲しませる行為は許せない。

CさんはC太に「帰ったらちゃんとお名前プレートのあるケーキ買おうね」と優しく声を掛け、すぐに義実家を後にしました。

この一件以来、義妹の息子との合同の誕生日パーティーはしないと決めたそうです。

義母の行動は、確かにCさん家族を傷つけるものでしたが、この一件は、家族にとって本当に大切なものは何かを改めて見つめ直す、大切なきっかけになったようです。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.