今回は、知人のC子さんにお聞きしたエピソードをご紹介します。子育てと仕事の両立は、想像以上に負担も大きいものだと思います。しかし、「子ナシなんだから、楽でしょ?」と同僚のママ社員から投げかけられた一言に、子供がいないC子さんは絶句。今まで助け合いのつもりで彼女の仕事を引き受けてきましたが、堪忍袋の緒が切れて――?

エスカレートしていく要求

それ以降、B子さんはさも当たり前のように、よりたくさんの仕事を私に振ってくるようになりました。
「この資料さあ、締切り今日中なんだけど、私忙しいからまとめておいて」
「私、今日は忙しくてもう帰らなきゃいけないから、明日午前の会議の準備やっといて」

今までは家庭の事情で仕方なく、という理由だったのが、その時にはまるで「私はとにかく忙しいから、やってもらって当たり前」と言わんばかり。
時々やんわりと断ろうとすると、「育児の大変さを知らないから簡単に断れる」と言われてしまいます。

このようなことが続くようになり、私の中で、何かが少しずつすり減っていくのを感じました。
私はただ、黙って我慢するべきなのだろうか――。

限界を感じて、上司に相談すると……

とうとう限界を感じた私は、思い切って上司に相談することに。
これまでの経緯と、自分の気持ちを正直に伝えたところ、上司はすぐに動いてくれました。

結果、職場内のルールについて見直しが行われ、「家庭の事情に関係なく、担当業務は原則として担当者が最後まで責任を持って遂行する。助け合いに関しても節度を守ること」という一文が、正式に明文化されたのです。

おかげで、B子さんからの一方的な依頼は減り、少しずつ職場の空気も変わっていきました。

あくまで「お互いさま」

たしかに、仕事をするうえで支え合うことは大切です。

また、子育てをしながら働いている方達は周囲に気を使うことも多く、確かに大変なことも多いかと思います。
その気持ち汲んで彼らをサポートし、業務を円滑に進めるために、自分にできることは率先してやっていきたいという想いは今も変わりません。

しかし、B子さんのように人の厚意を軽んじるのは、子供のあり・なしに関わらず、あまりよくないことだと思います。
お互いに自分のライフスタイルを守りながら、上手く助け合っていきたい。
改めてそう思った出来事でした。

【体験者:30代女性・会社員、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。

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