友達の頼みはなるべく聞いてあげたいけれど……。筆者の知人Aさんは、同じ産院で同じ時期に娘を出産したMさんと家族ぐるみで仲良くしていました。Mさんの娘をよく預かっていたAさんでしたが、Mさんが娘を預けていたのは、信じられない理由だったのです。Mさんに利用されていたAさんの巻き込まれたトラブルとは、どのようなものだったのでしょうか。

乗り込んできたMさんの夫

ある日、Mさんが娘を迎えに来た時、玄関に入るや否や、突然このようなお願いをしてきたのです。

「お願い! 娘だけ泊まった日、私も泊まったことにして!」

急な出来事に訳がわからなかったAさん。どう答えようか迷っているとインターフォンが鳴りました。扉越しに外を確認すると、そこにはMさんの夫が立っていたのです。

「やばっ......」
Mさんがそう小さくつぶやいたのが聞こえたAさん。

夫は神妙な面持ちのまま、「Mの夫です。突然伺ってすみませんが、妻のことで話を聞かせてほしくて、開けていただけませんか」と言いました。

Aさんが扉を開けると、Mさんの夫は「妻も、娘と一緒にAさんの家に泊まっていたんですか?」と聞いてきます。

あまりの急展開にAさんが困っていると、Mさんの夫は「妻が不倫しているのではないかと疑っています」と言ってきたのです。

不倫のアリバイに利用されていた私

MさんはAさんに必死で目くばせをしてきて、口裏を合わせてほしそうです。しかし、Aさんは直前に口止めされたことも含め、全部本当のことをMさんの夫に伝えました。

「これまで仲良くしてやったのに! 裏切るなんてひどい!」

わめきたてるMさんにAさんは「不倫をするような人と仲良くするつもりはありません! アリバイ作りに利用されてたなんて許せない」と伝え、帰ってもらいました。

とんだ修羅場に巻き込まれ、友人だと思っていた人を一人失ったAさんでしたが、この出来事がなければ、ずっと信頼している人に利用され続けていたかもしれません。
この一件をきっかけに、どんなに親しい相手でも、心のどこかで線を引くことの大切さをAさんは学んだそうです。裏切りはつらい出来事でしたが、これ以上利用される前にMさんから離れられてよかったと思うようにしているそうです。

【体験者:30代・主婦、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。

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