子育てをしていると、どうしても周りの子の成長が気になってしまうことってありますよね。「〇〇ちゃんはもうできるのに、うちの子はまだ……」と、つい他の子と比べてしまって落ち込むことも。今回は、子育て中の友人の体験談をご紹介します。
画像: 「まだオムツなの?」トイトレマウントママ → 遠足のバスで起きた"大惨事"で、まさかの立場逆転!

会うたびに繰り返されるマウント

3歳の息子は、トイレトレーニングの真っ只中。
周囲と比べて焦る気持ちもありましたが、我が家では息子の気持ちを尊重して、無理に急かさず、のんびりペースで進めていました。

ところが、幼稚園で同じクラスのママ友Bさんは、会うたびにチクリと刺さる発言でマウントを取ってきます。

「えー! まだオムツなの? 大変ねぇ。うちの子は2歳になる前に完璧に外れたから、本当に楽だったわ~。お漏らしも全然しないし」

焦る必要はないと自分に言い聞かせても、優越感が滲んだBさんの言葉を聞くたびに、胸の中にモヤモヤとしたものが溜まっていくのを感じていました。

親子遠足の当日も……

そんな中、幼稚園の親子遠足の日がやってきました。

私はバス移動に備え、着替えやおしり拭き、ビニール袋など、念には念を入れて準備。
その大荷物を見たBさんは、「うちはもうパンツだから荷物も少なくてラクだわ」と、それはもう得意満面な様子です。

またか……と思いつつも、心のどこかで「やっぱり、うちも早く卒業しないとダメなのかな」なんて、少しだけ弱気になってしまう自分がいました。

バスの中での大惨事

帰りのバスでは、楽しい雰囲気の中でおしゃべりが続いていました。
ところが突然、後方から子どもの泣き声とざわめきが。

振り返ると、Bさんの息子が座席でお漏らしをしてしまっていました。

後で聞いた話ですが、Bさんの息子は日頃から「失敗しちゃダメ!」「もう完璧よね?」と言われ続けていたため、トイレに行きたいと言い出せないまま、限界まで我慢してしまったそう。

完璧を求める親のプレッシャーが生んでしまった、あまりにも悲しい大惨事でした。

立場が変わった瞬間

パニックになっているBさんを見かねて、私はそっと持参していた着替え一式とおしり拭き、ビニール袋などを手渡しました。

先生が「お子さんのペースが一番大事ですからね」と優しく声をかけると、Bさんは顔を真っ赤にして俯くだけ。

それ以来、Bさんからトイトレの話をされることはなくなりました。
完璧さよりも、子どもが安心して過ごせることこそが、本当の成長の土台なのだと気付かされた出来事でした。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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