仕事も家庭も回っているのに、なぜか心がすれ違っていく――。
育休復帰後、夫との連絡は業務的なLINEばかりになり、気づけば「同居する同僚」のような関係に……。
そんな私たち夫婦を変えたのは、「感謝の気持ちをLINEで伝えること」と「週末の晩酌」という、たったひとつの小さな習慣でした。
画像: 「業務連絡夫婦」を脱却! 家庭は回っているのに『埋まらない心の隙間』私たちが辿り着いた【解決策】は

すれ違い続きの毎日

育休復帰後の私は、シフト制の勤務に追われる日々。
早番の日は夫がまだ寝ているうちに出勤し、遅番の日は子どもを寝かしつけたあとに帰宅する。
夫ともまるで“すれ違いのシフト勤務”。平日は顔を合わせる時間がほとんどありませんでした。
やりとりの中心はLINE。でも、そこにあるのは「明日保育園の支度お願い」「あさイチ病院、よろしくね」など、業務連絡ばかり。
家事も育児もそれぞれがしっかり役割をこなしている。でも、なぜか胸の奥にモヤモヤとした寂しさが残っていました。
このままでいいのかな――そんな気持ちが、ふと心に浮かび始めていたのです。

「やるべきこと」は回ってるのに、足りなかったもの

育休から復帰して半年ほど経ち、ようやく生活のリズムが整ってきた頃。
ある夜、私は夫にぽつりと「なんか、寂しいんだよなあ」と伝えました。
夫も同じような気持ちを抱えていたようで、一緒に考えてくれました。
そこで始めたのが、“感謝や嬉しかったことをLINEで伝える”という、たったひとつの小さな習慣。
たとえば、「洗濯してくれてありがとう」「朝ごはん用意してくれて助かったよ」。
ほんの一言のやりとりでも、文字越しだけど、“想い”が伝わるようになっていきました。

もうひとつ、私たちを変えた時間

もうひとつ加えたのが、「週末の晩酌タイム」。
子どもが寝たあと、家事を2人で手早く片づけて、ちょっとだけゆっくり話す時間。
「絶対にやる」と決めすぎると苦しくなるので、あえて“できるときだけ”というゆるさを残して。その余白が、無理なく続けられる理由にもなっています。
一緒に飲む時間はほんの30分ほどでも、会話の温度が違う。
「最近、こんなことがあってさ」「あのLINE、ちょっと嬉しかったよ」
日々の小さなLINEでのやりとりも、会話に温かみをプラスしてくれています。

大切なのは「自分から一歩、踏み出してみること」。
その一歩が、夫婦のすれ違いを止め、日常をやさしく包んでくれるきっかけになるのかもしれないなと感じています。

【体験者:30代・筆者、回答時期:2025年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:K.Matsubara
15年間、保育士として200組以上の親子と向き合ってきた経験を持つ専業主婦ライター。日々の連絡帳やお便りを通して培った、情景が浮かぶ文章を得意としている。
子育てや保育の現場で見てきたリアルな声、そして自身や友人知人の経験をもとに、同じように悩んだり感じたりする人々に寄り添う記事を執筆中。ママ友との関係や日々の暮らしに関するテーマも得意。読者に共感と小さなヒントを届けられるよう、心を込めて言葉を紡いでいる。

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