今回は、筆者の次男が小学生になったばかりのころのエピソードをご紹介します。
いつまでも「小さく」「可愛らしい」存在だと思っていた次男、しかしそれらは、熾烈な兄弟喧嘩を勝ち抜くための武器になっていた……!?
画像: <末っ子の戦い方>兄弟喧嘩で負けて泣いていたのに →『痛快な反撃』に母「なかなかやるわね(笑)」

兄弟喧嘩で泣く次男

私の息子たちが小学生のころ、二人はいつも兄弟喧嘩をしていました。
些細なことで口論が始まり、次男が長男を叩き、長男が次男を叩き、次男が泣く……が、お決まりのパターン。

当時次男は小学生になったばかり。長男に比べるとまだまだ身体は小さく、「えんえん」と泣く姿は可哀想に見え、見ている大人の同情を誘います。「叩いちゃだめだよ」と私は二人に声をかけますが、どうしても小さい次男の方を「よしよし」と、優先的に慰めることが多かったです。

兄に向かって、全力の「あっかんべー!」

ある日、いつものように口論が始まり、叩き合いが始まり、次男が泣いてしまいました。

「あぁ、また始まった」と、懲りずに喧嘩をする息子たちに疲れていた私は、同じ部屋にいた夫に、次男を慰めてもらうようお願いしました。夫に抱っこされ慰められ、落ち着くため長男と距離を取ろうと、別の部屋に移動するその瞬間、私は見たのです。

先ほどまで敗北感を漂わせ泣いていた次男が、ケロッとした顔になり、兄を見て思いっきり、あっかんべー!

なかなかの戦略だわね……

親の腕の中という安全な場所から、兄に全力であっかんべーをする次男。
家族内における自分の武器「小さい」「可愛らしい」を駆使し、親に守られる存在を確立し、熾烈な兄弟喧嘩を戦っていたのでした。

「それがあなたの戦い方ね、なかなかの戦略だわね……。でも、あなたの姿、見ちゃったんだからね!」とその時私は思いました。

それからは「喧嘩は二人に理由がある」と改めて思い、叱るのも慰めるのも公平にするよう気をつけるようになりました。

【体験者:30代・筆者、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Emma.I
長年人事業務に携わり、働き続ける人々の本音や葛藤に触れてきたライター。
現在は仕事や自身の育児を通じて得た経験を元に、誰かの心に寄り添い、クスッと笑えるエピソードを執筆中。
特に、女子中高出身者の視点やグローバル企業出身者の視点からの記事を得意とする。

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