育った環境の違う二人が新しい家庭を築く、それが結婚です。ただし、育った環境の違いをなかなか埋められない人もいるようで……。筆者の知人Aさんの夫は子供がいても自分を最優先してほしいタイプ、一方Aさんは子供を優先したいタイプ。ある日、不満を訴えてきた夫と夫の主張が納得いかないAさん。二人の考え方の違いを埋めることはできるのでしょうか。
画像: 子供を産んだ私に「この家で一番偉い俺を最優先して」理由を聞くと → 夫が放った『耳を疑う一言』

「俺が一番!」最優先してほしがる夫

Aさんは0歳の子供を育てる母です。待望の第一子を出産したAさんは、毎日一人では生きていけない小さな命を守るのに精いっぱい。

「そろそろ授乳時間だから早く帰らなくちゃ」
「おむつ替えてるから、ちょっと待ってね」
こんな風に出産後は子供を最優先に暮らすようになりました。

出産までは自分を最優先してほしがる夫の要望に応えられていたのですが、子供が生まれたらそうはいきません。夫も子供が最優先の生活に納得してくれていると思っていたのですが……。

夫の不満が大爆発

子育てを頑張っているAさん。ある日、夫から「話がある」と言われました。子供を寝かしつけてから夫の話を聞こうとリビングに向かったAさんに夫は次のように言いました。

「この家で一番偉いのは俺なんだから、俺を最優先してほしい。子供が生まれてからずっと我慢している」

一人では何もできない子供優先という考えのAさんは、夫の考えが理解できませんでした。そこで「どうしてそう思うの?」と聞いてみたのです。

実家がそうだったから……

Aさんの疑問に対し、夫は「実家がそうだったから」と言います。

より深く夫の主張を聞いてみると、夫は子供の頃父親が最優先という家庭で育って不満を抱いていたのだそう。子供の頃はずっと我慢させられて、ようやく自分が父親という立場になったのに最優先してもらえないのがずるく感じると言うのです。

Aさんは夫の主張はわかったけれど、まだ0歳児の子供がいる中で夫の望みを叶えられるとは思えませんでした。それに、Aさん自身は生まれたばかりの我が子を優先したい気持ちだったのです。

夫婦で作る新しい家庭

Aさんは夫に「自分がされて嫌だったことを繰り返してどうするの?」と問いかけてみました。さらに「子供を優先してあげられる父親の方がかっこいいと思うよ」と諭してみたのです。

Aさんの言葉は夫の心に響いたようで、「確かにこの子に俺と同じ思いをさせるのは嫌だな」と納得してくれました。

それからの夫は「俺が一番偉い!」とふんぞり返るのはやめて、子育ても積極的に参加してくれるように。夫婦で話し合ったことで実家の呪縛から逃れ、二人の新しい形を作り上げることができたのです。

育った環境の違う二人が生活を共にするのだから考え方の違いでぶつかり合うこともあるでしょう。しかし、諦めず話し合い理解していきたいものですね。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnコラムニスト:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。

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