義母の介護に疲れ果て、「デイサービスを利用したい」と思うようになった友人。けれど夫は、頑なに反対。限界を感じた友人がとった行動は……? 貴重な友人の体験談です。
画像: デイサービス=かわいそう? 夫「母さんを見放すのか」でも数日後 → 夫が納得した『意外な理由』

義母の介護の負担

認知症も進み、入浴や食事の補助も必要になってきた義母は、私と夫と一緒に3人で暮らしています。

日々の介護はほとんど私の担当。
最近、「デイサービスを利用したい」と思うようになりました。
日中だけでもプロに任せられたら、義母にとっても私にとっても負担が軽くなるからです。

介護の仕事をしている友人に話を聞くと、デイサービスでは高齢者同士の会話やレクリエーション、入浴介助などもあり、家にいるよりも活動的に過ごせることが多いと言います。

「前より明るくなった」「笑顔が増えた」といった利用者家族の声もよく聞くんだとか。

デイサービスに反対の夫

けれど、夫は断固として反対。

「そんな場所に預けるなんて、まるで見放すみたいじゃないか」
「他人に任せるなんて、かわいそうだろ!」

ならば自分でやってくれるかと思えば、義母のお風呂はいつも私の担当。「たまにはあなたが」と頼めば、「なんで俺に頼むんだ」と声を荒げるのです。

義母はあなたの親でしょ。なのに、なんで私ばっかり?

そんな思いをぐっとこらえて、私はひとりでデイサービスの見学に行きました。

初めて見学に行ったデイサービス

施設は明るく、スタッフも丁寧で、利用者の方々がテーブルを囲んで笑ったり、ゲームに参加したりしていました。

「ここなら、義母も楽しく前向きに過ごせるかもしれない!」

そう思えたのです。

帰宅後、私は夫に話しました。

「義母さん、最近ほとんど寝てばかりだけど、笑顔で過ごしている人が多かったの。お風呂も入れてもらえるし、話し相手もいる。……私も、少し休みたい」

夫はしばらく黙っていたけれど、

「そんなにしんどいなら、頼んでみたらいい」

と言いました。

その言葉を聞いたとき、ずっと張っていた肩の力が、ようやく下りた気がしたのです。

初めてのデイサービス

数日後、義母は初めてデイサービスに通いました。

「みんなで体操したのよ」「お風呂も気持ちよかった」

そう話す義母の笑顔を見て、夫もホッとしたような表情をしていました。

誰かに頼ることは、決して見放すことではない。むしろそのほうが、家族みんなが優しくなれると学んだのです。

【体験者:50代・主婦、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。

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