絶景と癒やしを期待して訪れた高原リゾートが、“予想外の宿”だった夫婦旅。
しかしその不便さが、思いがけない展開を生み出すことに──。
今回は筆者の知人から聞いた、心温まる夫婦の夏エピソードをご紹介します。
画像: 憧れの高原リゾートのはずが「不便過ぎてやることがない(泣)」→でも結果オーライになった理由

楽しみだった旅館

去年の夏の連休、夫婦水入らずで旅行に行ったときの出来事です。

予約した高原リゾートは【絶景・大自然の恵みを感じる癒やしの宿】との触れ込みがあった旅館。

「娘も高校生になったし、のんびり夫婦時間を満喫しよう」
と夫と一緒に楽しみにしていたのですが、この旅が、私たち夫婦にとって予想外の大切な時間をもたらすことになるとは、このときはまだ知る由もありませんでした。

予想外の環境

いざ旅館に到着してみると、古びた趣のある建物に、予想以上に自然が身近に感じられる部屋。さらに虫も多く見かけ、都会の生活とは異なる環境だったのです……。

思わずフロントに状況を伝えたものの、
「大自然を直に感じられるところが魅力の宿ですのでご理解ください」
との一点張り。

『確かに大自然の恵みは感じられるけど不便すぎないか!?』という思いが口から出かかったことを覚えています。

さらにWi-Fiも電波が悪いのか繋がりにくく、楽しみにしていた動画配信も見られません。

この状況に、最初は戸惑いと残念な気持ちでいっぱいになりました。

まさかの展開

しかしその夜、やることがなさすぎるがあまり、夫と久しぶりにゆっくり語り合うことに。

ふと思い返せば娘が生まれてから、こんなにゆっくり話す機会が持てずにいました。

久しぶりに時間やほかの娯楽に気を取られず、ただ互いに最近思っていることや昔話に花を咲かせておしゃべりする空間。

気づけば2時間も経っているのにお互い笑い合い話すことが尽きず、自然の音に包まれた静かな夜を楽しめたのです。

新たな学び

「便利さばかりを求めて大事な時間を見失っていたかもしれないね」
と帰路で語り合った私たち。

それ以来、月に一度の【デジタルデトックスデー】を作るようになりました。

当初は期待外れと感じた旅館が教えてくれたのは、現代社会において忘れがちな、心のリフレッシュの本当の意味だったと今では思っています。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2025年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。

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