親の心子知らずと言う言葉があります。
自分が大人になり、初めて親の気持ちが分かったという人も少なくはないでしょう。
今回は筆者の友人A子さんのお話をご紹介します。
画像: お小遣いなし、お下がりばかり。【ケチな親】の『まさかの真実』に「反省しました」「親孝行しなきゃ」

うちって貧乏? それともすっごいケチなの??

A子さんの両親は、お金に関してとても厳しい人達でした。
そのためA子さんのお小遣いは無く、洋服も兄のお下がりばかり。
唯一A子さんがお金を手に入れられるのは、正月のお年玉くらいだったのです。

「うちの親はケチなんだ」と、A子さんはずっと思っていました。
それでも、年に数回ほど家族で旅行へ行く事があったので、金銭的に余裕がないというわけではなさそうでした。

なんだか羽振りがいい両親に、思わず本音が漏れると……

A子さんが結婚して家を出てから、実家へ帰るのは年に1、2回程度になっていました。
しかしA子さんの子どもが生まれると、実家へ遊びに行く事が一気に増えたのです。

夕食は豪勢なもので、美味しそうなお惣菜を沢山買ってくれたり、外食する事もありました。
また孫へとお小遣いを渡してくれたり、買い物の度にオモチャを買ってくれたりするのです。
そんな両親を見て、A子さんは、

「私とお兄ちゃんには、お金をかけなかったのになぁ」

思わずそんな言葉が出てしまいました。すると母が……

子ども達に心配かけないようにしていた、両親の愛。これから沢山親孝行させてね

「あんた達が子どもの時、お父さん病気したんだよ」
「病院代もかかるし、最悪死んじゃったら金銭的にも困るでしょ? だから節約してたの」
「旅行はお父さんが行きたがってたところ。元気なうちに行こうねって話してて……」

と、あの時の状況を初めて教えてくれたのです。
父親が病気だったとは全く知らなかったので、本当に驚きました。
確かに薬を飲んでいるところを見た事はありましたが、「ちょっと風邪が長引いてる」と言う父の言葉を聞いて、A子さんは病気を疑う事はありませんでした。

今は寛解しているので、元気いっぱいの父親。
しかし、「老後子ども達の世話にならないように」と、貯金を続けていると話してくれました。

もし自分が母と同じ立場になれば、きっと同じ行動をしたと思います。
親はケチでも何でもなく、ただただ子ども達の事を考えてくれていたのだと知り、「自分達には贅沢させてくれなかった」と不満に思っていた事を反省しました。
これから、沢山親孝行をし続けたいと思った出来事でした。

【体験者:30代・パート、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。

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