「何だか朝から気分が落ち込んでいる」
「今日はやる気が起きないなあ」
誰しも一度はそんな気持ちが晴れない朝を迎えたことがあるのではないでしょうか?
今回は筆者の友人から聞いた、憂鬱な気持ちが晴れやかに変わったという素敵なエピソードをご紹介します。
画像: 「最悪の朝だわ」上司には怒鳴られ、電車はストップ──救ってくれた『小学生の気遣い』に感謝!

憂鬱な朝

その日は早朝に上司から怒りの電話がかかってきて始まりました。

「昨日中に仕上げてって言った資料できてないの!?」
「お前は仕事が本当にできないな」

その上司は言うことがコロコロ変わる人。

今回も、元々明日までの資料作成と伝えられていたはずなのに、理不尽に怒られ落ち込みながら家を出ました。

ダメな日かも

加えて、駅に着けば人身事故で電車はストップ。

「今日は最悪な日になりそう」
と小さくため息をつきながら、ぎゅうぎゅう詰めの電車内でつり革を握っていました。

車内には、焦る人・舌打ちする人・電話で怒鳴る人。

周囲の苛立ちが伝染して、どんどん自分の心も荒んでいくのを感じていたのです……。

素敵な気遣い

そのとき、隣にいたリュックを背負った小学生くらいの女の子が、リュックをガサゴソ。

そして突然私の手元に、小さなラムネ菓子の袋を差し出してきました。

「お姉さん体調悪い?」
「これあげるね」
「辛い日もあるよね」

あまりに唐突で一瞬固まった私でしたが、女の子の顔は心配そうで真剣そのもの。

「私も大変なときはママがくれたこのラムネを食べるの」
「美味しくて幸せな気持ちになれるから」

そうポツリと話す女の子から『元気出してね』というメッセージを感じたのです。

救われた心

「本当にありがとう」
とお礼を伝えつつも、私は思わず目頭が熱くなるのを感じていました。

小さな女の子が見知らぬ他人の私の体調を気にかけてくれて、たった一粒のお菓子で心を救われるとは、思いもよらぬ出来事だったのです。

それから数分経ち電車がようやく動き出す頃、ラムネを口に入れた私。

ほんの少し甘くて、ほんの少し泣きそうな、心がホッと温まった、そんな朝になりました。

その日は仕事もいつも以上に頑張れましたし、今でも辛いときに時々思い出す出来事です。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。

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