「クーポンってケチに見える?」そんなふうに感じたのは、ママ友とのランチ会のあとでした。筆者の知人・沙也さん(仮名)が経験した、小さな“割り勘トラブル”から見えた人づきあいの温度差と気づきの話です。

多めに払ってた

数日後、あの場にいた別のママ友が声をかけてくれました。

「この前のランチ、嫌な思いしたでしょ?あの日、B子さん以外 デザート頼んでないのに、彼女しれっとデザート代まで割り勘にしてたよ。だから私たち数百円くらい多めに払ってた。本人に聞いたらミスだって言い張ってたけど......」
「そういうことをするのに、人のことをケチと言うなんて信じられないよ。私は、皆で得しようってそういう気遣いができるあなたの方が好きだな」

思いがけないひと言に、少し驚きながらも、沙也さんはつい本音をこぼしました。
「ありがとう。うん、まあねぇ。正直、いい気はしなかったかな」

さらに「余計なこと言う前に、ちゃんと計算しないとだよね。今度は私もちで、お茶しようね」と笑ってくれたのです。
その言葉に、沙也さんの胸のモヤモヤはすっと晴れていきました。

私は私のままでいい

B子さんのひと言は、たしかにちくりと刺さりました。
けれど、それ以上に支えてくれる人の言葉のほうが、沙也さんには深く響いていたのです。

「私は私のやり方で、心地よく過ごせばいい」

クーポンだって、立派なツールの一つです。
誰かのひと言に振り回されず、分かってくれる人を大切にすればいい。
そう思わせてくれた、ちょっとほろ苦くて、でも心温まる出来事でした。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。

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