恋愛も結婚も、なかなか思い描いていた通りには進まないもの。ほんの少しの判断ミスや、見えていなかった現実が、後になって心に重くのしかかってくることもあるようです。今回は筆者の知人のエピソードをご紹介します。

義母の冷たい言葉

「これから私が、彼を幸せにしてあげられる」
私は、そう強く思っていました。

でも、彼の両親にとって私は“息子の家庭を壊した女”にすぎなかったのです。

結婚の挨拶で義実家を訪れた日、義母は一度も私と目を合わせようとはしませんでした。
それからも、訪ねるたびに私の分の箸だけが用意されていなかったり、わざとらしく元妻を褒めたり……。

まるで「存在を認めていない」と言わんばかりの扱いを受けました。

私は部外者

耐えきれず、「もう少し私のことも認めてもらえませんか」と涙ながらに訴えた私に、義母は冷たく言い放ちました。

「人の家庭を壊して奪ったもので、“家族”になれると思ったの? 自分がしたこと、全部あなたに返ってきてるだけよ」

その言葉は、鋭い刃のように私の胸に突き刺さりました。

唯一の味方だと思っていた夫は、毎日激務で帰宅は深夜。
「疲れてるんだ」の一言で会話は終わり、私の孤独には気づかないふり。

義母のことを相談しても、「母さんも色々あったんだから、大目に見てやってくれ」と面倒くさそうにするだけ。

“正妻の座”は手に入れました。
けれど、私が本当に欲しかった温かい家庭は、どこにもありません。

今になってようやく、自分のしたことの重さを、心から後悔しています。

【体験者:20代・女性主婦、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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