「この道でよかったのだろうか」と、自分の人生を振り返って立ち止まる瞬間は誰にでもあるものです。気付けば思い描いていた未来と少し違う。そんな揺らぎに、胸がざわつくこともあるのではないでしょうか。今回は、幼いころからピアノに打ち込み、母の期待に応えようとしてきた筆者の知人A子から聞いた話をご紹介します。
画像: 母に辞めさせられた姉、代わりに『ピアノ漬け』になった私。姉が明かした【心の闇】に「胸が締め付けられる」

「期待に応えること」が私の原動力だった

ピアノを習い始めたのは、姉と一緒でした。でも、母は姉のことを「才能がない」と言い、すぐに辞めさせました。

その分、私は母の期待を一身に背負うことに。毎日のようにレッスンに付き添い、演奏にも厳しく目を光らせる母の姿がありました。

遊びたい気持ちが湧いていても、母の期待に応えようと「今はピアノが優先」と自分を抑え込んでいました。

音大で見えた、自分の限界

音大に入ってから、自分の限界を思い知らされるような日々が始まりました。周りは才能にあふれていて、

「私、ここにいていいのかな」と不安になることが増えていったのです。

どれだけ練習しても、思うように結果が出せない。「どうして? 私、こんなに頑張ってきたのに」そのたびに、悔しさが込み上げてきました。

結局、プロのピアニストになる夢はあきらめ、卒業後はピアノ教室で講師をしています。

でも、自由にキャリアを選んで外資系の企業で活躍している姉の姿を見ると、「あのとき別の選択をしていたら、今の私は違っていただろうか」と考えてしまうことがありました。

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