筆者の友人Aさんの話です。
義母からの贈り物は、いつも心のこもったものでした。特に絵本のプレゼントは、誕生日やクリスマスごとに毎年届き、最初は「ありがたいなあ」と素直に喜んでいたそうです。
しかし、そんな温かいやりとりの中にも、ちょっとした“すれ違い”が積もっていったのです――。

「事前に確認してほしい」お願いした結果……

ある日、思い切って夫に相談しました。
「送ってもらう前に、同じ本が家にないか確認してもらえないかな?」
「もったいないから」という理由をつけてお願いし、夫も理解して義母に伝えてくれました。

それからしばらくは「これはどうかな?」と事前に連絡が来るようになり、安心したAさん。

けれど、ある年からプレゼントそのものが届かなくなってしまったのです。

義母の“楽しみ”を奪ってしまったかもしれない

そのときAさんははっとしました。

義母は「孫のために絵本を選ぶこと」そのものを楽しんでいたのではないか。
サプライズで贈って喜んでもらえることが、義母にとっての幸せだったのかもしれない…。

確認をお願いしたことで、その“贈る喜び”まで奪ってしまったのではないかと思うと、胸がきゅっと締めつけられました。

「正しさ」よりも「想い」に寄り添いたい

無駄をなくしたかった、自分なりの正しさを通したかった……。
でもその過程で、相手の気持ちを置き去りにしてしまっていたことに気づいたAさん。

今では、
「たとえちょっとズレていても、厚意はありがたく受け取ることが大切」
「何かを伝える時こそ、相手の気持ちを考え抜くことが大事」
と感じているそうです。

プレゼントひとつにも、贈る人のたくさんの想いが込められている。
そんな当たり前のことに、改めて気づかされたエピソードでした。

【体験者:40代・主婦、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:北レン
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。

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