筆者の友人・O絵は大手スーパーの社員。現在は新入社員の教育係を任せられています。ある年、新入社員として入社してきたH君。H君はとても優しくて良い子だったのですが、とにかく仕事を覚えられず、O絵は手を焼いていました。
画像: 店の有名クレーマーを笑わせた!?「申し訳ありません。ですが──」新人の『天然発言』に、一同拍子抜け

新入社員・H君

私は大手スーパーの社員として働いています。
長年勤務していることもあり、今は新入社員の教育係を任せられているのですが、ある年、新入社員として入社してきたH君には手を焼いていました。

H君は、とにかく仕事が覚えられない人でした。
一生懸命取り組んでいるのは痛いほどわかるのですが、2ヶ月以上経っても現場に出すにはまだまだスキルが足りない状態が続いていたのです。

クレーマー

ある時、私とH君はサービスカウンターの研修に入ることになりました。
私が途中でトイレに行って戻ってくると、カウンターの前には大声を出す有名なクレーマーが!
「今すぐここに同じ商品を持ってこい!」と大きな声で騒いでいました。

私は慌ててカウンターの中に入り事情を聞くと、オンラインで購入した商品に不具合があり、メールで連絡をしていたのに対応がなかったとのこと。
私は不手際を謝罪し、すぐに交換の対応をすること、ただしその商品は取り寄せになるため時間がかかることを伝えたのです。

神対応

しかし、客は引き下がらず。
おどおどしているH君に対し、「そこで突っ立ってるだけなら今すぐ交換しろ!」と理不尽なことを言い出しました。

私が話をしようとした時、いきなりH君が「……申し訳ありません。ですが、それは今すぐ空を飛べって言われるのと同じくらい難しいんです。」と言ったのです!

すると、真っ赤な顔をして怒鳴っていた男性も、何か拍子抜けしたように苦笑して「そうか、そりゃ無理か。」とぽつり。
そこからは、冷静に商品の在庫や納期を説明し、無事にその場を収めることができました。

応援

私は、H君が急に何言い出すのかとハラハラしていました。
でも、一生懸命対応しようというH君の姿勢と、H君の穏やかなキャラだったから許されたのかもしれないなぁと思っています。

H君は未だに仕事でミスをすることが多いですが、私は長い目で見て応援してあげるつもりです。

【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2025年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。

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