美術館では絵画をゆったりと鑑賞し、非日常を味わいたいと思っている人も多いのではないでしょうか。静かで落ち着いた環境を求める方も少なくないでしょう。しかし、時には予期せぬ出来事に遭遇することも。今回は筆者が体験した、美術館でのある親子のエピソードを通じて、公共の場での過ごし方について考えさせられたお話を紹介します。

スタッフ経由で声掛けしてくれたお客さんにありがとう

私はスタッフの方に一言伝えてみようかと悩んでいると、上品な雰囲気の女性が親子のことをスタッフにさらりと伝えてくれました。その女性に対して「心の声を代弁してくれてありがとう」という気持ちが湧き上がりました。

スタッフの声掛け後、その子連れのお客さんは一旦展示室を後にし、館内は静かな雰囲気に戻りました。
親子はしばらくしたらまた展示室に姿を現したので、子どもが落ち着くまで特別に一旦退出をさせてもらったのでしょう。

女性のお客さんがスタッフに伝え、スタッフが子連れのお客さんに話をしてくれるまでに要した時間はごくわずか……。
「要望があれば、勇気を出して、自分からスタッフに言ってみるのもアリなのかも」とも思いました。

小さな子どもが泣いてしまったり騒いでしまうのは仕方ありませんし、周囲もそれについて寛容であるべきだと思います。
しかし、美術を楽しむ場は静かにするのが一般的なマナーです。
今回の美術展には年齢による入場制限はなかったようですが、来館した人全員が存分に楽しめるよう、家族連れもそうでない人もお互いに思いやりと配慮を持った鑑賞態度を心がけたいものですね。

【体験者:30代・筆者、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:太田あやこ
大学でジェンダーや女性史を学んだことをきっかけに、専業ライターとして活動中。自身の経験を活かしながら、幅広い情報収集を行い、読者に寄り添うスタイルを貫いている。社会の変化の中で、女性が直面する課題や選択肢に光を当て、より自由で豊かな生き方を模索する記事を執筆。人生の選択肢を広げるヒントを提供し、日々の悩みに少しでも明るさをもたらせるよう、前向きになれる記事づくりに取り組んでいる。

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