子育てに「正解」なんてあるのでしょうか。子どもの幸せのためと思ってしたことが、将来どんな形で影響を及ぼすかは誰にも分かりませんよね。今回は子育てが一段落した知人が、興味深いエピソードを聞かせてくれました。

初めて聞いた本音

「小さい頃から、ずっとレールの上を歩かされてる気がしてた。大学も就職も、自分で選んだんじゃなくて、“正しい”と思わされてただけだった」

息子のその言葉に、私はハッとして何も言えなくなってしまいました。

私が見ていたのは「息子の幸せ」ではなく、「社会的な成功」ばかり。
いつのまにか、息子の気持ちや個性を置き去りにしてしまっていたのでした。

今度こそ信じて見守る

「ごめんね……母さん、ずっと間違ってたかも」と私が伝えると、息子は「遅くはないよ」と笑ってくれました。

その笑顔に、私は初めて息子が自分の人生を歩み出したことを実感しました。
そして、ようやく気づいたのです。
親として本当にすべきなのは、レールを敷くことではなく、子ども自身が道を選ぶ力を信じて見守ることだと。

今度こそ、口を出さず、ただ静かに背中を押す存在でいたい。息子の人生は息子のものです。
これからは息子の選択を尊重し、応援していきたいと思っています。

【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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