ふと過去の自分の選択を思い返すことってありますよね。「今ならもう少し違った形を選んでいたかもしれない」と、後悔が入り混じった感情を抱く人もいるのではないでしょうか? 今回は友人が学生時代のエピソードを聞かせてくれました。

電話越しの母の言葉

どうにもならなくなったある日、私はついに日本にいる母へ電話をかけました。
泣きながら弱音を吐く私に、母はただ一言、「がんばってるね」と言ってくれました。

責めることも、説教することもせずに。
その言葉に救われて、電話を切ったあとは不思議と心が軽くなったのを覚えています。

半年後、どうにか帰国した私を見て、母は「立派になったね」と笑って迎えてくれました。

成果はあったけれど

留学が失敗だったとは思いません。
異文化に触れ、多くの人と出会い、自分の未熟さに気づけたのは、今の私にとって大きな財産になっています。

けれども、もう少し準備していれば、もっとたくさんのものを吸収できたかもしれない。そんな思いも、正直な気持ちとして残っています。

母の忠告は、私の挑戦を止めるためではなく、私を守ろうとしてくれた“優しさ”だった──。今なら、その意味がよくわかります。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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