友人Kの話です。
成人した息子と娘がいるK。
ある日、娘からふいに投げかけられた「私より弟が好きだったでしょ?」 という言葉が胸に刺さり、忘れていた “あの頃” を思い返すことになりました。

不意打ちのひと言

そんなある日、娘がふと口にしたのが「お母さん、私より弟が好きだったでしょ?」 というひと言。
子どもに優劣なんて付けられるはずがありません。
しかし、思いがけない問いに、Kはドキリとしました。

娘が語ったのは、小さい頃に感じていた寂しさや我慢してきたこと。
K自身には、あまり記憶がなく「そんなふうに思ってたの? その時に言ってくれればよかったのに」 と返すと、娘は少し苦笑して「言ったけど、聞いてくれなかったよね」 とぽつり。

Kの胸はチクリと痛みました。

今さらだけど

Kは、しっかり者だった娘に甘えていたことを思い出しました。
女同士だからこそ細かいところが目について叱りすぎていたこと、そして弟の方にばかり気を取られていたこと……。

あの頃、仕事と家事と子育てでいっぱいいっぱいだったとはいえ、娘の小さな声を、もっときちんと受け止めてあげていたら──。

今さらだけど、娘の胸の奥にそんな寂しさが残っていたことを知り、後悔しかありません。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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