誰しも自分の育った家庭が当たり前だと思うもの。その異常さに気づくことはなかなか難しいものです。筆者の知人A子さんは過保護すぎる母に育てられました。心配性の母の言う通りに生きてきたA子さんでしたが、結婚を機に母の異常さに気づき母の支配から逃れようとします。「私がいなきゃダメでしょ?」娘を支配したい母と、それから逃れたいA子さんの戦いをご覧ください。

何もできない新妻

「結婚は許すけど家は出ちゃダメ!」などと反対を続けた母でしたが、A子さんはTさんと2人で暮らし始めました。

母の元を離れてみてA子さんは、自分に生活能力がなさすぎることに気づきます。洗濯も料理も掃除も1度もやったことがないA子さん。一からTさんに教わりながら学んでいきます。

お皿は使ったら洗わないといけないこと、服は着たらきれいになって畳まれて返ってくるわけではないこと、掃除しなければホコリは積もっていくこと。A子さんは知らないことだらけでした。

母「私がいなきゃ生きていけないでしょ?」

結婚後も何かと関わってこようとする母でしたが、A子さんは母の助けを断りTさんと2人で頑張っていきます。

未熟だけど頑張ります

結婚後、A子さんは母の異常さに気づきました。心配してくれていたのはありがたいのですが、危ないからと何もさせず何も決定させずに育てた母は、A子さんを守りたかったのではありません。A子さんを母という檻に閉じ込めておきたかっただけなのです。

「お皿がきちんと洗えてないよ」
「洗濯物のシワは伸ばそうね」

家事のできないA子さんを諦めず育ててくれようとするTさんに感謝しながら、A子さんは今日もステップアップしています。

何も知らずに育てられたA子さんの新婚生活は苦労の連続ですが、自分で何でも決められる今の方が母のもとにいたときよりも幸せだとA子さんは語っています。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。

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