「ヤバいよ……信じてる」隣で眠る夫の寝言に、筆者の友人Nさんは思わず顔をしかめました。「なんでこんな寝言を?」胸がざわつきます。夜中の通知音、不自然な態度、まさか? そんな疑念がふくらみ、スマホをのぞいたその瞬間、思わず鳥肌が立ちました。

寝言でつぶやいていた「底」「信じてる」という言葉が、現実と重なります。
まさか、家計をつぎ込んでいるんじゃないか?
怪しい。とにかく怪しすぎる──。
Nさんの胸はざわめき、不安がさらに膨らみました。

取り返せない信頼、取り戻した家計

湯上がりの夫を前に、Nさんは皮肉を込めて言いました。
「最近、スマホよく鳴るな……浮気かなと思ったらまさかのソッチですか?!」
夫は観念したように目を伏せ、「取り返せると思ったんだよ」とか細い声で答えます。

「しかも赤字か!」思わず返したNさんの言葉に、夫はさらに肩を落としました。
やはり。夫は生活費の一部までも、運用に回していたのです。
家族のために預けていたお金が、知らないところで勝手に使われていた現実。怒りよりも、むなしさが込み上げてきます。

「スマホを勝手に見たのは私が悪かったけど......謝ったからってチャラになると思うな!」そう言い放つと、Nさんはすぐに家計の管理をすべて自分の手に戻しました。夫はしょんぼりと肩を落とし、何も言えません。
浮気を疑った寝言の真相は、まさかのお金の話。信頼の回復には、まだ“底”が見えないままのようです。

【体験者:40代・会社員、回答時期:2024年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。

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