これは筆者が体験した、印象に残るエピソードです。
人生の節目には、何かと人と比べてしまう瞬間があるもの。
今回は、昔から「なぜか張り合ってくる友人」との、あるマイホームをめぐるエピソードをご紹介します。
画像: 「マイホーム? 今はやめた方がいいって」なぜか全力で止めてくる友人、、、その裏にあった『まさかの事情』

何かと張り合ってくるA子

学生時代からの知人に、A子という女性がいます。
決して仲良しというわけではないのに、なぜか私にだけ張り合ってくる存在でした。

私が習い事を始めれば「私もやってみようかな」
私が就職すれば「私はもっと条件がいいところに決まった」

そんな風に、いつもどこかで“勝ち負け”を意識しているような人でした。

そんなA子が結婚したのは、私より数年早い頃。
お相手はなんと警察官で、「安定してるし、お給料もいいし、休みもちゃんとあるの」と、自慢が止まらない様子。
SNSでも結婚生活をキラキラと投稿しながら、「次は絶対マイホーム!」と語っていたのを覚えています。

「家なんてやめた方がいい」って、なぜ?

それから数年後、私も結婚し、学生時代の友人たちと久しぶりに集まる機会がありました。
その席で、私が「そろそろ家を買おうかと考えていて」と何気なく話したときのこと。

すぐに反応したのが、A子でした。

「えっ、今? やめた方がいいよ。タイミング悪いし、固定資産税もバカにならないから」
「家なんて持っても、結局メンテナンスが面倒だし、貯金してた方が得だよ」

まるで私の決断を全否定するような勢いで、説得してくるA子。

あれ? この人、前は「マイホームが夢」って言ってなかったっけ?
不思議に思った私は、さりげなく聞いてみました。

「そういえば、A子はマイホーム、どうするの?」

するとA子は少しバツが悪そうに、「うーん、そのうちね。今ちょっと忙しくて……」と、はぐらかすだけでした。

風の噂で明かされた「本当の理由」

その後、別の友人からぽろっと聞いた「風の噂」に、私は思わず驚いてしまいました。

実は、A子の旦那さんはかなりの見栄っ張り。
後輩には毎回おごり、ブランド物を買い漁るなど浪費癖があり、貯金はほぼゼロ状態。
家を買うどころではないと言うのです。

さらに、警察官という職業には意外なルールも。
家などの高額な買い物をする際には、上司の承諾が必要になる場合もあるのだとか。

そしてA子の旦那さんは、その“金銭感覚の甘さ”から、上司に「今はまだ早い」とマイホーム購入を止められてしまったと言うのです。

「見栄」だけで描いた理想に、現実が追いつかない

「安定した職業で、理想の結婚生活を送っている」ように見せていたA子。
でも実際には、思い描いていたマイホームどころか、堅実な生活さえままならない現状があったのかもしれません。

私が家の購入を考えたときに、あれほど反対してきたのも、自分ができなかった悔しさからだったのかも……と、今では思います。

表に見えていることが、その人のすべてじゃない。
誰かの“アドバイス”の裏にある本音に、ふと気づかされた出来事でした。

【体験者:30代・筆者、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容をもとに、個人が特定されないよう構成しています。

ltnライター:北レン
経理事務・百貨店販売を経て、現在はWEBライターとして活動中。家事や育児と両立できる働き方を模索する中でライターの道へ。自身の体験を活かしながらリアルで共感を呼ぶ記事を多数執筆。人間関係・子育て・日常の“あるある”を中心に、女性に寄り添ったコンテンツを発信している。

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