筆者の話です。私は、保育園から中学校までほぼクラス替えのない少人数の地域で育ち、同級生たちとはとてもよい関係でした。ですが、毎年、同級会が開かれていたものの、私はここ数年参加していません。

よみがえった嫌な記憶

その瞬間、嫌な記憶がよみがえりました。
昔、別の知人に「できるだけ安くしてほしい」 と頼まれ、希望通りに手配したのに、帰宅後に文句を言われたことがありました。
「部屋が狭かった」 「食事が期待外れだった」 ――いろいろ提案した結果、決めたのは彼女。説明もしたはずなのに。

もう、同じ思いはしたくない。

確かに、社員向けの補助を使えば少しは安くなりますが、それは基本的に家族向けの制度。知人に適用するのは難しいし、そもそもルール違反です。
旅行先を紹介するくらいならいいけれど 「安く泊まれるなら」 と都合よく思い出される関係を続けるつもりはありません。

同級会に行かないと決めた日

親友には申し訳なかったのですが、きっぱりと断りました。
そして、その後も同級会には行かなくなったのです。

実家に帰ると、偶然、地元の同級生に会うことがあります。
「どうして来ないの?」 と聞かれることも少なくありません。そんな時は 「仕事が忙しくて」 と笑ってごまかしますが、本当の理由は違います。

確かに、かつては仲が良く過ごし、楽しい思い出もたくさんあります。
けれど、それはもう過去の話。

今、大切にしたい人たち

今も変わらず付き合いのある友人がいます。
一緒に過ごす時間は心地よく、遠慮もいりません。そのメンバーは、私を「都合のいい存在」 ではなく、一人の友人として大切にしてくれます。

そう思うと、無理に昔の縁をつなぎ留める必要はないと、心から思えたのです。
私にとって大切なのは、過去ではなく今。
それだけで、私は十分でした。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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