今80代、90代の人たちは、時代的にも若いころ苦労された方が多いかと思います。そんな世代の親を持つ女性A子さんから、今回話を聞きました。真面目で働き者の両親からの要求がしんどいと感じていたとき、ある人からの言葉がきっかけで考えを改めることに……。
画像: 足腰の弱い両親の世話が「正直しんどい」ワンオペでも夫は知らんぷり → 私を変えたのは、娘だった

足腰が弱ってきた両親

A子の両親は共に80代です。ここ数年で急激に足腰が弱くなり、2人とも歩くのに杖が欠かせません。トイレに行くのでさえ、一苦労です。特に母親は思うように足に力が入らないらしく、これまでに何度も転倒しています。横着をして杖を持たずにヨロヨロ歩いているときもあり、見ているこちらもヒヤヒヤ……。

夫は知らんぷり

A子の夫はA子の両親と同居しているものの、昔から両親との折り合いが悪いため、両親にサポートが必要なときも見て見ぬふり。夫は数年前に定年退職をしたものの、家事をするわけでもなく、家でスマホ三昧の日々です。一方、4歳年下のA子は今もなお正社員として働いており、仕事と親のサポートで毎日忙しく過ごしています。

真面目で働き者だった両親

A子の両親は真面目で働き者だったこともあり、アレしろコレしろ、アレはまだか等々、些細なことも気になってしまうようで、A子に対して要求ばかりしてきます。婿であるA子の夫とは仲が悪く頼めないため、足腰の弱い自分たちができないことは、すべてA子にお願いするしかないのです。

両親もA子が大変だということは重々承知しているつもりですが、やっていないことがあったり、やってほしいことがあると、ついつい要求してしまいます。A子は両親にとって実の娘であることから、ちょっとしたお願いも言いやすいのでしょう。

A子を心配している人からの言葉に……

両親にこき使われているA子を見て、心配している人もいます。それは、離れて暮らす2人の娘です。

先日下の娘から「お母さん、疲れてるときとかさ、できないことはできないって言っていいんだよ。おじいちゃんやおばあちゃんの要求に全部応えてたら大変すぎる。適当適当。」と言われたA子。フルタイムで働きながら、家事を全て行っている母を思っての発言でした。

両親の要求や期待にできるだけ応えてあげるのが自分にできる親孝行だと思い、いつの間にか自分を追い詰めていたA子。娘の言葉がきっかけで考えを改め、両親に対して「それはできない」「今は無理」と言えるようになりました。

A子さんも両親に似て、とても真面目な性格だったのでしょう。「頑張り過ぎない」「適当にやる」ことを娘さんから教えてもらい、力を抜いて両親と接するようになったそうです。また、夫に期待することもやめたそうです。

【体験者:60代・女性会社員、回答時期:2025年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:ichika.K
2児の育児を機に、ママの悲喜こもごもを描くライターとしての活動をスタート。子育てメディアなどの執筆を経て、独立し現在はltnでコラムを連載中。大手企業の総合職でのOL経験、そこから夫の単身赴任によりワンオペでの育児を行った経験から、育児と仕事を両立するママの参考になる情報を発信すべく、日々情報をリサーチ中。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.