みなさんは「日本語警察」という言葉を聞いたことがありますか?
「日本語警察」とは日常会話の中で、言葉の使い方や文法の間違いを細かく指摘する人のことです。
これは友人がコンビニで働いていた際に遭遇した、厄介な「日本語警察」の話です。
画像: 客「店員なら正しい日本語を使え!」コンビニに現れた【日本語警察】に涙目 → 救世主がスカッと撃退

「日本語警察」が現れた……

まだ20代で大学生だった私が、コンビニでバイトをはじめたばかりの頃の話です。
夕方の時間帯ということもあり店内は混雑しはじめていました。
そんななか、私はまだ慣れないレジに緊張しながら会計をしていました。
「ポイントカードはよろしいですか?」と聞いたところ、60代くらいの男性客がしばらく黙っていたのですが、突然
「ポイントカードは持ってますが、別によろしくありません。よろしいですかと聞くのは日本語では間違っています! 正しい日本語を使え!」
と言い出したのです。
慌てて「大変失礼しました。ポイントカードはお持ちでしょうか?」と言い直しました。
それでもまだまくし立てるように説教が続き、先輩スタッフも手が空いておらず、もうどうしたらいいのか分かりませんでした。

その時、救世主が!

すると、次に並んでいた上品な出で立ちの80代ぐらいの女性が、その男性客の肩をトントンと叩き、
「後ろにたくさんの人が並んであなたのお説教が終わるのを待っていますよ。人にどうこうおっしゃる前に、まずはあなたが一般常識を身につけたらいかがかしら。」
と、ズバッと言ってくれたのです。
その後ろに並んでいたお客さんも冷めた目でその男性客を見つめていて、いても経ってもいられなくなった男性は「もう早く会計して!」と足早に立ち去って行きました。
その後、その女性に「ありがとうございました。」と伝えると「あなたの接客はとても丁寧だから自信を持って」と言われ泣きそうになりました。
レジが混んでいたこともあり、そのお客様はすぐに帰ってしまいましたが、あの日助けていただいたことは一生忘れないです。

正しい日本語を使うことも大切かもしれませんが、多少は言葉が不正確でも、相手の立場に立ち人の気持ちを理解することのほうが、それ以上に大切なことだと気付かされるエピソードでした。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:かたひらむぎ
大手マスメディアに勤務し、結婚を機に退職。現在は2児を育てる専業主婦ライター。家族や友人など、波乱万丈な人生を送る人たちに囲まれ、取材対象に。インタビューを行う中で「事実は小説よりも奇なり」を実感。体験者のリアルな思いを読者に届けるべくltnで活動中。

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