しばらく会っていなかった友人から急に誘われると「嬉しいな」という気持ちと共に、最近では「何かの勧誘では?」と疑ってしまうこともあるのではないでしょうか。今回は久しぶりに友人に誘われて会ったのに、とある出来事のせいで気分が台無しになってしまった経験のある筆者の知人、Aさんのお話です。
画像: 「やり口が卑怯すぎる」再会した友人とのランチに「行かなきゃよかった」と後悔したワケ

久しぶりの連絡

Aさんは当時3歳になる子どもの育児に追われる毎日を送っていました。

ある日Aさんのスマホに、子どもが生まれる前に働いていたパート先で仲の良かった友人から数年ぶりの連絡がありました。
「元気してる? 久しぶりにランチでもどう?」
出産や慣れない育児のバタバタで、今まで親しくしていた人とすっかり疎遠になっていたのを寂しく思っていたAさん。喜んでその誘いに乗ることにしたのです。

「友達とランチ? いいね、たまには羽を伸ばしておいで」
ちょうどその日は仕事がお休みだった旦那さんが、子どもの面倒をみてくれるとのこと。
Aさんは着ていく服を選んだり、新しい口紅を買ったりして、ランチ当日を楽しみにしていました。

楽しいランチのはずが……

「久しぶりだね、Aちゃん!」
「ほんとに久しぶり、元気だった?」
当日Aさんはイタリアンレストランでランチを楽しみ、昔話に花を咲かせました。
「このあとうちでお茶しない?」
デザートまで食べた後、友人がそう言うのでAさんはそのままついて行くことに。

「あれ、家この辺だったっけ?」
その友人の家には数回行ったことがありましたが、友人は全く違う方向に向かいます。引っ越したのかな、とAさんは特に気にも留めていませんでした。

「ここだよ」
友人に連れられて到着したのは、マンションの一室。玄関には「〇〇オフィス」という表札がかかっており、友人は旦那さんと2人暮らしだったはずなのに女性ものらしき靴が沢山並んでいました。
「おじゃまします……」
Aさんは不思議に思いながらも部屋に入り、驚きの光景を目にしたのでした。

「いらっしゃい! あなたがAさんね?」
入って来たAさんを迎えたのは、見ず知らずの女性数人。部屋には生活感がなく、化粧水やクリーム、ファンデーションなどの化粧品がずらりと並んでいます。
「……どういうこと?」
Aさんが友人の方を見ると、友人はケロッとした顔で答えました。
「私ね、化粧品販売の仕事してるんだー。ほんとにいい化粧品だからおすすめしたくて!」
そこでAさんは、この部屋が化粧品販売目的のサロンで、友人が自分をランチに誘ったのは化粧品の勧誘が目的であることに気づいたのです。

「ねえスキンケアしてあげようか? このクレンジングすっごく良くて」
化粧品を手に説明を始めようとする友人の手を止め、Aさんはきっぱりと言いました。

「いい化粧品なのはわかるけど、このやり口は嫌いだわ。ごめん」
そしてAさんはすぐにその部屋を出たそうです。

それから何回もその友人から連絡が来ましたが、ずっとスルーし続けました。

すると共通の友人からも同じように「化粧品の勧誘をされた」という報告がAさんに入ってきたため、皆で距離を置いたとのことです。

久しぶりに会えて嬉しい気持ちが台無しですね。ずっと連絡をとっていなかった人から急に連絡が来た場合、悲しいですがこのようなパターンもあります。少し注意したほうがいいのかもしれません。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.