社会に飛び込むと、さまざまな経験を通じて人間関係や社会の仕組みを学ぶものです。
A子が遭遇した先輩との金銭トラブルも、その一例でした。
どのような出来事だったのでしょうか。A子から話を聞きました。
画像: 先輩「ごめん、お金立て替えてくれない?」【財布忘れた】はウソだった! 金にだらしない先輩の末路

先輩との「信頼」が崩れた瞬間

入社してすぐ、教育係として私を指導してくれることになった先輩。

最初は、「気さくで面倒見がいい人だな」と好印象を持っていました。

ところが、外回りの途中でランチに行ったとき、初めての「あれ?」が訪れたのです。

「ごめん、今日財布忘れちゃってさ。立て替えてもらっていい?」

もちろんその場は快く引き受けました。

誰にだってうっかり忘れることはあるし、すぐに返してもらえるだろうと思ったのです。

しかし、それが1回や2回では終わりません。

次は「ATMに寄る時間がなくて」と別の日。

「あれ?」と思いつつも、仕事中だったこともあり、先輩に悪い印象を持たれたくないので、また立て替えました。

けれども3回目くらいから心の中でモヤモヤがいっぱいに。

「すぐ返す」の言葉、信じてしまった結果

そんな中、ある日先輩から「悪いんだけど、3万円貸してくれない?」と頼まれました。

どうやら急用でお金が必要らしいのです。

私が「えっ、3万円ですか?」と驚いた表情を浮かべると「すぐに返すから、大丈夫!」と笑顔でいう先輩。

半信半疑でしたが、私も新人でしたし、断りづらい雰囲気に押されて渋々貸してしまいました。

しかし、何日経ってもお金は返ってきません。

こちらから聞くのも気が引けるし、だんだんと「どうしよう」と悩む日々が続きました。

そして、他県への異動も重なり忙しい日々の中で忘れかけていたころ、衝撃的な事実を耳にすることになったのです。

驚愕の事実が次々と明るみに

会社の飲み会で幹事を務めた際、先輩は、同僚から集めた飲み代を自身の懐に入れ、会社名義の領収書で支払ったことが発覚しました。

さらに調査が進む中、前職で横領を行い、その結果解雇された過去を隠して入社したことも明らかになったのです。

彼のお金に関するだらしなさは、単なる一時的なものではないようで、とても根深いものでした。

そして最終的に、別の金銭トラブルを起こしたことが決定打となり、先輩は事実上の解雇という形で退職していったそうです。

社会人初めての苦い経験

この一連の話を聞いた私は、「あぁ、あの3万円が戻ってくることはもう一生ないだろうな」と諦めるしかありませんでした。

そして同時に「お金にだらしない人は、やっぱりそう簡単には変わらないんだなぁ」としみじみ実感。

お金の問題で人の信頼を裏切る行為は、結局、自分に返ってくるんだ。そんな当たり前のことを、改めて思い知らされた出来事でした。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。

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