友人A子の話です。
二人目出産のために帰省。長女A美は3歳で、小さなころから人見知りのママっ子だったので入院期間離れることが心配でした。無事出産を終え、A美はA子の実家で過ごしていたが……

「もう帰らない」と号泣

突然部屋に戻ってきたA美に驚くA子。

「どうしたの? 忘れ物したの?」

優しく声をかけると、A美は窓のところへ行き、駐車場に向かって叫びました。

「Aちゃんもう帰らんけん! ばあちゃんだけ帰って!!」

そう言って窓を閉めたA美は、A子の隣に座りこみました。
産院には泊まれない、あと数日したら帰宅するからねとA子はゆっくりと話して聞かせました。

しかし、慌てて戻ってきた祖母を見つけると、

「かえら~ん、かえら~ん、ばあちゃんだけ帰って~!!」

号泣し、A子から離れようとしませんでした。

娘の成長に驚く

A子と祖母で何とかなだめ、最後は欲しがっていたものを買いに行こうと物で釣りなんとか帰宅。
それ以降、また同じことを繰り返さないために、祖母はA美を産院に近づけさせないよう、自身もA子の産院に行くことを控えることに。
A子が退院するまでの数日間、祖母は、A美と兄夫婦の子ども合計5人を、くたくたになるまで遊ばせることに注力し、A子の病院へのお見舞いは義両親(A子夫の両親)にお願いしました。
A美は一度泣いてすっきりしたのか、A子が退院するまで、産院に行きたいとわがままを言うことはありませんでした。

退院した日、もうどこにも行かないよ、よく留守番できたねとA子はA美を抱きしめました。
母親と離れたのが寂しかったのでしょうが、人見知りでA子の服をつかんで離さなかったA美が、3歳ながら知恵を絞り、母のもとへ行く方法を考え、お留守番もできるほど成長したことを感じた出来事でした。

【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

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