家や家族を大事にすることは大切ですが、自分の価値観を相手に押し付けることは避けたいもの。これは筆者の友人・T子のエピソード。家長制度を大事にする義母に頭を悩ませるT子一家の出した答えとは──?

しかし、そんな義母の様子を見ていたY太は、冷めた顔で「ねぇ、それもういい加減にやめてくれない? 俺まだ18なんだけど。」と初めて反論しました。
Y太の態度に義母は激怒したのですが、「そうやって自分の思い通りにならないからって怒るのは大人気ないよ。親父ときちんと相談して決めるから、今からそうやって騒がないで。」と言われてションボリ……何も言えなくなってしまいました。
確かに、Y太が生まれたときも、「おめでとう」より「跡取りができた」が先だった義母。
気持ちはわからないでもないですが、あまりにも押しつけがましいことを言い続けたせいで‟大事な跡取り”であるY太から疎まれてしまったのです。

懲りない人

大学卒業後、Y太は他県で就職。
連休などには実家に帰ってきますが、義母は「うちに顔を出させなさい! 跡取りなんだから!」と懲りずに騒いでいます。

夫もY太も、決して義母の言っていることを否定しているわけではないんです。
ただ、顔を合わせるたびに「跡取り」ということばかり言われ続けていたので、きっと押しつけがましく感じてしまったのでしょう。

子ども・孫といえども、祖父母や両親の所有物ではありません。
義母にも悪気はないのでしょうが、Y太の自主性をもう少し尊重してほしいなと思っています。

【体験者:50代女性・パート、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。

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