これは筆者の友人Kが経験した結婚と離婚、そしてその後の再婚に至るまでの、まるでドラマのような物語です。つらい経験であってもそのおかげでまた新しい出会いがあり、すべてが運命だったのかもしれません。
画像: 【30歳過ぎ・バツイチ・無職】で一人暮らしを始めた私 → 『思わぬ再会』に「救われた!」

早く子どもが欲しいのに......

職場恋愛で付き合っていた彼とめでたく結婚したKは、平凡ながら順調な結婚生活を送っていました。

ただ結婚して1年、Kは結婚したらすぐにでも子どもが欲しかったのですが、自然にはなかなか授からず、それだけが悩みの種でした。

夫に相談しても「そんなに焦らなくても」と真剣に考えてはくれず、不妊治療にも消極的でした。それどころか、夫は子どもが嫌いではないはずなのに、夫婦2人の生活を望んでいるようでした。

Kがどうしても子どもが欲しいことを告げると、夫から信じられない言葉が......。

やむを得ず離婚

夫は子どものときに患った病気の影響で、子どもができない体だったのです。

ショックを隠せないKと、隠して結婚したことに罪悪感を感じていた夫は結局離婚をすることに。

夫のことが嫌いになったわけではないけれど、そんな大事なことを結婚するまで隠していたことには裏切られたような気持ちになる半面、夫もつらかっただろうと思うと、自分が酷い人間に思えてしばらく落ち込んでいました。

結婚後も仕事は続けていましたが、職場恋愛だったのでKは離婚した夫と顔を合わせるのも辛く、仕事も辞めることになり、失意のどん底でした。

20年ぶりの再会!

結婚して間もなく離婚することになり、すぐに実家に戻ることもできず、新しくアパートを借りて一人暮らしをすることにしました。結婚するまではずっと実家で暮らしていたので、一人暮らしをするのは初めてです。

前夫からは誠実な対応で十分な慰謝料をもらっていたし、退職金もあったので、新生活に必要な家電や家具なども全て揃えることができました。

とりあえずすぐに必要なエアコンや冷蔵庫などの家電を一括購入し、引越しの日に合わせて設置しに来てもらいました。

すると、その業者さんの顔に見覚えがあったのです。向こうもハッとして、お互いに「もしかして!?」と驚いていました。

彼は小中学校の同級生Mくんだったのです。卒業してから20年ぶりの再会でした。

運命の救世主現る!

特別仲が良かったわけでもなく、たまに話す程度でしたが、小柄なイメージだったMくんは長身のイケメンになっていました。でも、当時のやさしい笑顔はそのままですぐにわかりました。

Mくんは仕事をテキパキこなし、物凄く親切で2人はすぐに意気投合しました。

30歳を過ぎて一人暮らしを始めるKのことを多くは詮索せずに、ふさぎ込んでいたKの心を楽しい話題で明るく前向きにしてくれた救世主でした。

この出会いがきっかけでKはMくんと交際を始め、そしてめでたく再婚。今では3人の子どもにも恵まれて幸せに暮らしています。

最初の結婚と離婚はつらい出来事だったかもしれませんが、これも運命の人と出会うためだったのかもしれませんね。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2013年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kumi.M
保育士歴25年。ママたちの修羅場、バトルを多数目撃し、その経験を元にコラムニスト活動をスタート。アラフィフ主婦となった現在は、ママ友・育児・嫁姑問題などを、幅広い人脈を駆使してインタビューを行い、執筆する。


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