目が悪くなれば眼鏡をかけ、足を怪我すれば松葉杖をつく。
身体を支えてくれる道具は、使用者のQOLを向上させ、生活だけでなく精神的な満足度を上げることにも繫がります。しかし、筆者の知人A子さんはまさかの驚愕体験をしてしまったのです。何があったのかA子さんから話を聞きました。

あの時助けてくれた方々、本当にありがとう

車いすのブレーキはしていましたが、こんな状況でバスが急ブレーキなんてしてしまうと、A子さんは車いすごと吹っ飛んでしまいます。
内心恐怖でいっぱいで、「こんなことならタクシーにすればよかった」と後悔しましたが、もうバスは出発してしまって……。

仕方なく手すりにしっかりつかまっていると、

「え、てか固定しないとか危ないよね?」

そんなヒソヒソ声が聞こえてきたのは、後ろに座っていたカップルからでした。
すると、「俺、ここ持ってますよ!」と、彼氏さんが車いすのハンドグリップをぎゅっと持ってくれたのです。
さらに、そのカップルに気付いた他の乗客も、A子さんの異変に気付いたようでした。
信号で停車中に駆け寄ってきてくれて、素早くベルト固定をしてくれたのです。

運転手さんも時間に追われて忙しいのでしょうが、こちらも好きで車いすに乗ってるわけではありません。面倒くさそうに扱われてしまったことが悲しく、対応はきちんとしてほしかったと残念に思いました。
そして、他の方々の優しさで助かったことを、一生忘れません。

まとめ

地域によれば事前連絡無しでも乗れるそうですが、心配な場合はバス会社に事前連絡しておくと、スムーズな対応をしてくれることでしょう。
運転手さんもやったことがなく焦っていたのかもしれませんが、それでも、命にかかわるような事を適当にされたなんて、絶対にあってはならないこと。
こんな悲しい思いをする人が、一人でも減りますように。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2010年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。


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