お店でよかれと思って善意で行動してくれるお客様。お気持ちは大変嬉しいのですが、店員からすると、素直に喜べないことも……。今回は筆者がアパレル店員時代に感じた、喜べない善意エピソードをご紹介します。

驚きの事態が……

ある日も、お馴染みのUさんが来店され、試着をしていました。この日もいつもどおり綺麗にたたんだ状態で戻されていたのですが、その中に、ルール通りにちゃんとたたまれているアイテムがありました。
そこで私は(あ、このアイテムはこれで大丈夫だ。もういいや、このまま並べちゃおう……)と陳列棚に戻そうとしたその時です。「ちょっと待って」と店長に止められました。
綺麗にたたんであるから大丈夫じゃないかな? と私は思ったのですが、店長がアイテムを広げると、トップスの襟裏にファンデーションとリップが付いていました。さらには脇の部分が破けていたのです!
店長からは「今日のU様、目が泳いでらしたから、なんかあるなと思ったのよ。あなたもめんどうだとは思うけど、必ずたたみ直し、お願いね」と注意を受けたのでした。

こんなことをする方は多くはないとは思うのですが、自分でつけた汚れを隠すために綺麗にたたんで戻す人もいるのです。
地味な作業に見えても、大事な工程なんだなと肌で感じた出来事でした。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:南さおり


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