介護はひとりで全て背負おうとせず、できれば周りの協力を得ながら行いたいものですよね。しかしまれに、その「介護」を言い訳にして、自分に都合が良くなるように振る舞う人もいるといいます。今回はパート仲間の「介護」に振り回された経験のある筆者の知人、Kさんから聞いたお話です。

介護を理由にしていたはずが……

Wさんは介護を理由に突然休んだり遅刻したりを繰り返しており、あまりの多さにKさんをはじめとするパート仲間たちも困り果てていました。

そんなある日、パート先のスーパーに、年配の男性を乗せた車椅子を押しながらひとりの女性がやってきました。
「あ、Kさん! ここでパートしてたの?」
「わあ、お久しぶりです!」
その女性はKさんが結婚前に働いていた会社の先輩でした。
「実はうちの弟の奥さんもここでパートしてるのよ。父の散歩がてら見に来たんだけど、今日はいないのかな? Wさん」
「先輩、Wさんの義理のお姉さんだったんですね! すごい偶然! Wさんは今日義理のお父さんの具合が悪くてお休みですけど……」
「え? Wさんの義理の父はここにいるわよ。弟の家で同居するはずだったんだけど、Wさんが反対したから今は私と一緒に暮らしてるの」
その女性は車椅子の男性を指さしました。
「Wさん、うちの父と暮らしてることになってるの?」
「は、はい」

Kさんの先輩が言うには、そもそもWさんは義父と同居もしておらず、義姉の家にも数年顔を出していないとのこと。

近くにいたパート仲間が話を聞いていたため、Wさんの遅刻や急な欠勤の理由が介護ではないことがすぐに店長に伝わってしまいました。

介護が大変なのであれば同情に値しますが、介護を理由に嘘までついていたとなると話は別ですよね。結局遅刻はただの寝坊で欠勤はズル休みだとバレ、Wさんは店長にきつくお灸をすえられたそうです。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子


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