介護の業界は深刻な人材不足に陥っています。人材を育成する方法は複数ありますが、結局は資格取得をする本人の問題も大きく関わっているようで……。これは筆者が実際に出会った、とんでもない魂胆である制度を利用しようとしたクラスメイトのお話です。

一緒に実習へ

その後、私とE子は同じ高齢者施設に実習へ行くことになりました。
しかし初日からE子は遅刻。
実習態度も悪く、3日目には学校の先生が呼び出される事態に。

私は学校の先生から「E子と話をしてみて欲しい。」と頼まれたため、E子とゆっくり話す機会を設けました。
みんな一生懸命やっているのに、どうして遅刻をしたり課題提出をしなかったりするのかと聞くと、E子は「介護の仕事なら食いっぱぐれがないと思って入ったけど、思ってたよりも大変だし、年寄りが苦手なんだよね。でも辞めちゃうと雇用保険もらえなくなるからさぁ。」と平気な顔をして言ったのです。

処分

E子と話した内容を担任に伝えると「そんなことじゃないかと思ってたけど、今回のことであの子は辞めなきゃいけなくなる。就職するのが入学の条件って知ってるはずなのにね。」とため息をつきながら残念そうな顔をしていました。

その後、施設実習の単位が足りなかったE子は学校を辞めることに。
ただ、事情を知ったクラスメイトたちは誰も同情することはありませんでした。

介護の仕事が大変だというのはわかりますが、E子の魂胆は制度の悪用です。
真面目に取り組んでいる私たちにとっては、とても腹立たしい出来事でした。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K

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