ネイルやヘアカット、パソコンやイラストなど、人が持っているプロの技術を友達というだけでタダ同然で利用しようとする人は少なくありません。今回はお礼をすると言われたのに、プロの技術をタダ同然で使われそうになった経験のある筆者の知人、Cさんから聞いたお話です。

お礼はなんと……

「ありがとう! すっごく良かったわ、みんな感動してたし。じゃあこれ、お礼ね」
なんと、手渡されたお礼はバームクーヘン1つ。
「え、これって」
「引き出物だけど、美味しいバームクーヘンだよ!」

友達とはいえ、プロの仕事なのでお礼はちゃんともらいたいと伝えると、ママ友は「友達なのにセコイこと言わないでよ!」と答えて帰って行きました。

他のママ友に聞いてみると、そのママ友は「友達」を良いことに美容師のママ友にタダでヘアセットをさせたり、ネイリストのママ友にタダでネイルをさせたりすることで有名な人だというのです。

「結構時間かかったし、やっぱりお金もらおう」
Cさんが請求書を持ってママ友の家に行くと、ママ友は出かけていて家におらず、旦那さんが出てきました。
「あの、うちの妻が何か?」
「すみません、実は……」
旦那さんに事情を話し、一応友達なので少し割引をしたけれど費用を請求しました。
「わざわざすみません、あれだけの映像をバームクーヘンひとつでやってもらおうとしたなんて 」
旦那さんは驚きつつも、その場できちんと支払ってくれました。

その後ママ友から電話があり、「友達なのに!」と大騒ぎしたため、Cさんはそのママ友とは距離をおくようになったそうです。

初めにきちんと金額などを伝えなかったのも悪かったとは思いましたが、友達だからタダにするのではなく、友達だからこそ、プロの技術であることを理解して欲しいものですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子

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