有名な観光地では、あまりに観光客が多く来すぎると、近隣住人がゴミや騒音などに悩まされることがあるといいます。今回は観光地に住んでいたがゆえに、とんでもない迷惑を被ってしまった経験のある筆者の知人、Fさんから聞いたお話です。

不法侵入者が続出

「あの、勝手に庭に入らないでください」
Fさんが窓から顔を出して声をかけると、そのカップルは慌てて立ち上がりました。
「す、すみません! 休憩スポットだと思ってました」
「私有地ですよ、気を付けてくださいね」

そのカップルはすぐに出て行ってくれましたが、それから週末になるたびに観光客が勝手に入ってくることが相次ぎました。

ベンチで休憩するだけならまだしも、許可なくFさんの庭の花を写真を撮ってSNSにアップしたり、ひどいときにはベンチで飲食をして、ゴミがそのまま残されていることもあります。

どうやら観光客の中には、Fさんの家の庭も聖地巡礼コースの一部だと思っている人がいるようでした。

また屋台などテイクアウトのお店は沢山あるのに、近くに座って食べられるところがないことも、Fさんの家のベンチが勝手に使われる原因になっているようです。

「もう我慢できない!」
Fさんは不本意ながらもベンチを撤去し、庭の入り口に「私有地なので勝手に入らないでください」と貼り紙をすることになってしまったのでした。

ベンチがあるからといって、勝手に座っていいことにはなりません。聖地巡礼は結構ですし、疲れて座りたい方がいるのもわかりますが、普段からその場所で暮らしている人のことも考えて行動すべきですよね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子


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