こうだったらいいな、こんなふうにならないかな、という妄想は誰でも抱いたことがあるのではないでしょうか。しかし妄想にふけりすぎて現実の区別がつかなくなると、日常生活に支障が出ることもあります。今回はある人の妄想に振り回された経験のある私の知人、Sさんから聞いたお話です。

まさかの真実

「え?」
Sさんたちは思わず顔を見合わせました。
「△△さんと結婚してるんですよね?」
「いや、妻は大学の同級生で。△△さんという方とは、話したこともないですよ?」
あまりにかみ合わない会話に、Sさんと同僚はびっくり。

「ねえ、これは一体どういうこと?」
「私もわかんない……でもなんか怖いってことはわかる」
「そうだね」
Sさんと同僚はとりあえずそのまま引き下がり、お祝いの会もなかったことになりました。そして数か月後、同僚女性は宣言通りに寿退社しました。

Sさんが同僚女性とよく話をしていた同僚に話を聞いたところ、彼女には前から妄想癖があったことがわかりました。

しかし、たとえ妄想でも幸せそうだった同僚女性に、本当のことを尋ねる勇気はSさんにはなかったそうです。

妄想が行き過ぎると恐ろしいものがありますね。会社を辞めた後どうするのかはわかりませんが、彼女のこれからの幸せを祈るしかありません。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子

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