電車待ちなどで、並んで順番を待つのは社会のルールですし、子どもにもそれを覚えさせるのが親の役目でもあります。今回はルールを守らない親子を目の当たりにした私の知人、Fさんから聞いたお話です。

老婦人の一喝

「ちょっとあなたたち! 順番抜かしはダメよ!」
車内に女性の声が響きました。それは1番前で電車を待っていた老婦人のものでした。
「なんのことですか? 私は子どもを追いかけていただけです」
親子連れの母親の方は、堂々とそう答えました。

「あのねえ、子どもが先に乗り込んで座ったのはまだいいとして、親のあなたまで席を陣取るのはどうかと思うわよ!? 」
老婦人のセリフに、一部始終を見ていた周りの人たちもうんうんとうなずきました。
「何よみんなして! 座りたきゃ座れば! ほら行くわよ」
「え、ママぁー」
母親は子どもの手を引いて立ち上がり、真っ赤な顔で隣りの車両に移りました。

「奥さん、座ってください」
親子連れが立って空いた席には、老婦人が腰をおろしました。そしてその隣には、近くにいた妊婦さんが老婦人に手を引かれて座りました。

やっと車内に平穏が訪れ、Fさんは胸をなでおろしたそうです。

たとえ子連れでも電車のマナーは守るべきですし、子どもにもそれをきちんと教えなければいけませんね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子


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