満員電車は通勤でも通学でも気が重いものです……。知らない人があれほど近くにいることは他のシーンでは考えられません! これは筆者が高校時代、友人のA子と一緒に乗っていた電車内のお話です。

「なめんなよ!」

実はA子、見た目とは裏腹に実家が空手の道場で、もちろん彼女自身も有段者。全国大会の常連で友人たちには『無敵の女子高生』と言われるほどの実力者だったのです。

A子に痴漢を働いた男性は「離せ」「痛い」などと騒いでいましたが、A子は男性の腕をしっかりとつかんで離しません。電車が終点に着き、ドアが開いたとたんに男性はA子を押しのけて逃げようとしましたが、A子はしっかりと腕をひねり上げていたため、男性は逃げることができませんでした。

騒ぎを聞きつけて駅員さんが駆けつけてくれました。A子は男性の腕を離すときに一言……「なめんなよ!」と凄むほどの迫力。駅員さんも苦笑いしていたのを覚えています。

女子高生が増えた?

A子に腕をひねりあげられた男性は、ずっとA子に痴漢行為をしていた人物だったそうです。きっとA子の他にも被害に遭っていた人がたくさんいたことでしょう。

A子の最強伝説は瞬く間に広がり、なぜか彼女と一緒に乗る車両には女性をたくさん見かけるようになった気がしました。きっとA子の勇気ある行動や強さに感動して『彼女がいれば』という安心感を得たかったのかもしれません。

当の本人はあっけらかんとしていましたが、その後卒業するまで、痴漢行為に遭うことはなくなりました。

ltnライター:RIE.K


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