大好きな人からプロポーズをされ、婚約をしている期間ってとっても幸せですよね。今回はそんな幸せの絶頂期から一気に突き落とされるような経験をした私の知人Wさんのお話です。
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大好きな彼からプロポーズ

Wさんは当時28歳。3年付き合った彼氏から誕生日にプロポーズをされ、まさに幸せの絶頂でした。
お互いの両親への挨拶や顔合わせをいつにするかなど、休日はいつもWさんの部屋で彼と打ち合わせをしていました。

そんなある日、Wさんの部屋の給湯器が壊れてしまい、業者に修理を頼みましたが、すぐに部品が届かないので修理には数日かかると言われました。
「ねえ、給湯器壊れちゃってお風呂に入れないからしばらくあなたの部屋に泊めてくれない? 」
彼もWさんと同様に1人暮らしだったので、Wさんは彼の部屋に泊めてくれるようお願いしました。
「いや、うちはちょっと散らかってるし2人だと狭いし…… しばらく実家に帰った方がいいんじゃない? 」
Wさんのお願いに、彼はそう答えました。
「そうなんだ、じゃあそうする…… 」

しかし彼の部屋はWさんと彼が出会う前に付き合っていた彼女と同棲をしていた部屋をそのまま借りているので、数日間くらい2人で暮らしても狭いということはないはず。

しかも以前はよく彼の部屋に遊びに行っていたのに、最近はWさんを絶対に部屋に呼ぼうとしないこともひっかかりました。

彼の部屋に突撃!

これは何かあるな…… そう思ったWさんは、あえて彼が飲み会で遅くなる日に彼の部屋へ行ってみることにしました。
「あれ、電気ついてる…… 」
彼の住んでいるマンションの下から彼の部屋を見上げると、部屋の電気がついているのがわかります。
消し忘れかもしれないし、とWさんはそっと彼の部屋の前まで行き、ドアに耳をつけてみました。すると中で誰かがゴソゴソと動いている音も聞こえます。

「一体誰がいるんだろう? 」
Wさんは意を決して、彼の部屋のインターホンを押しました。

「はあーい! 」
勢いよく部屋のドアが開き、1人の女性が出てきました。
「あら、どちらさま? 」
首を傾げるその女性の髪はつやつやと濡れていて、どうみてもお風呂上がりの様子。どうして彼の部屋に女性が? とWさんはパニック状態に陥ってしまいました。
「すみません、ここって〇〇さん(彼)のご自宅では? 」
Wさんの問いに、女性はにっこり笑って答えました。
「そうですよ! まだ帰ってこないみたいですけど、何か伝言しときましょうか? 」
「いえ、結構です……」
一体なにがどうなっているのかわからないままくるりと女性に背を向け、帰ろうとしたWさん。しかし一旦呼吸を整え、振り返って言いました。
「あの、婚約者が来た、とだけ伝えていただけます? 」
「あっ……」
婚約者と聞いて、一瞬女性がしまった、という表情を浮かべました。
「えっと、あの私……元カノですから。浮気相手とかそういうのじゃないんで」
「はあ!? 元カノって、随分前に出て行ったんじゃないんですか? 」
「ちょっと色々あって住むとこがなくて……」
「だからってなんでここに!? 」
「〇〇がしばらくいていいって……」
「にしても非常識でしょ? 信じられない! 」
Wさんは怒り心頭でその場を走り去りました。

その後元カノから話を聞いたのか、彼から弁解の電話がありましたが、Wさんは婚約者もいるのに他の女性と一緒に暮らすなんてありえない! と結局婚約は白紙に。

男女がひとつ屋根の下で暮らしていて、元カノだから浮気相手ではないとは言い切れませんし、なにより婚約中にこんな隠し事をするような相手は信用できませんよね。

ftnコラムニスト:緑子


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