「男だから、女だから」と簡単に性別でジャンル分けをしてしまうのは、現代ではナンセンスですよね。今回は私が幼い頃に出会った、とある趣味を持つ男の子のお話です。
画像: ftnews.jp
ftnews.jp

手芸が上手な男の子

Aくんは色白で、髪の毛は長くてサラサラ。さらには「~なの」「~よね」と語り口が完全に女子そのもの。Aくんにはお姉さんが二人いるから、その影響を受けたのだと思っていました。

そんなAくんの趣味は手芸でした。人がお願いしたものを、端切れなどでササっと作ってくれたのです。私はよくAくんにお人形のドレスを作ってもらい、大喜びしていました。

「男の子なのに」と否定されていた

しかし、そんなAくんは周囲から「男なのに手芸なんて女みたい」と言われていました。さらに女の子らしい容姿や口調が原因で、からかわれ続けていたのです。

Aくんは高校生になると「なじめないから」と高校を退学。周囲から好奇の目にさらされることに、嫌気がさしたのです。そしてその翌年、Aくんは地元を離れていってしまいました。

現在は手芸スクール講師に

それから20年ほど経ったある日、Aくんが地元に帰ってきました。なんと、手芸教室を開くというのです。

Aくんは地元を離れた後、デザインの専門学校に通い、手芸を学んでいました。その後、ハンドメイド作品を販売していく中で、手芸のすばらしさを地元に広めたいと思ったのです。

これを知った周囲の人たちは「子供のころから手芸が上手だったものね! 」と手のひらを返して、Aくんを褒めました。

これを聞いたAくんは「昔は男なのにと否定されていたけど、好きなものに男も女も関係ないわよ」と笑いながら話しました。

自分の価値観を人に押し付けない

ちなみにAくんの容姿や口調は、ほとんど当時のまま。Aくんは「自分自身をとても気に入っているから、好きなスタイルを貫き通しているだけ」だといいます。

人それぞれ考え方の違いはあるかと思いますが、自分自身を信じ続けた結果、幸せになった人は多くいます。性別だけでその人を判断しないように、気をつけたいものですね。

ftnコラムニスト:はぴまる


コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.