トランスジェンダーという言葉も、最近ではメディアで取り上げられることも多くなりましたよね。でも、まだまだカミングアウトできずに悩んでいる人もたくさんいます。今回はそんな悩みを、予想外の人物が解決してくれたエピソードをお届けします。
画像: ftnews.jp
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自分の性別に違和感を持ったまま思春期に

友人のA子はトランスジェンダー男性、つまり身体は女性でも心は男性です。幼い頃からずっと自分が女性であることに違和感を感じていました。その違和感は、思春期を迎えるとさらに加速していったといいます。

受験する高校を決めるとき、A子は女子でもスカートではなくスラックスの制服を着られる高校を選びました。
中学3年間は我慢してスカートを履き続けたものの、高校では絶対に嫌だったのです。それくらい、A子にとって女子の格好をすることは苦痛でした。

両親は認めてくれず激怒

しかし、A子が「制服はスカートじゃなくてスラックスにする」と告げると、両親は大反対!!
「そんな子ほかにいない」「イジメられるに決まってる」とA子を脅します。挙句の果てに「人と違うことをして目立ちたいだけでしょ! 」とまで言われる始末……。

両親は、娘がトランスジェンダーであることを絶対に認めたくなくて、ただの反抗期だと思いたかったのでしょう。

「ママたち変だよ!」助けてくれたのは幼い弟

平行線の言い合いの中、A子のことを助けてくれたのは歳の離れた幼稚園児の弟でした。
「女の子がスラックスなんて! 」と言い続ける両親に対して、弟は「別に女の子がズボンでも、男の子がスカートでも、好きなものを着たらいいんだよ! 自分の好きなものを好きって言えるほうが格好いいのに、ママたち変だよ! 」と言い放ってくれたのです……!

予想外の方向から責められ両親はびっくり。しかし、弟の言っていることは正論すぎて反論もできなかったそうです。

両親は今でもまだA子の性自認を完全に認めてくれたわけではありませんが、穿きたくもないスカートを強要するのはやめてくれました。
A子は高校3年間、スラックスを着用し続けたそうです。

まとめ

今や、性の多様化に一番馴染んでいるのは、幼い子どもたちなのかもしれませんね。
性別に関係なく、誰もが自分の好きなものを好きと言える世の中になるのも、そう遠くはないのかもしれません。

ftnコラムニスト:藍沢ゆきの

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