国税庁によると、令和3年の平均給与は443万円。年収1000万円超と聞くと、スーパーエリートを想像するかもしれません。しかし、そうとは限らない一面も。今回は、一部上場優良企業高学歴エリートのトホホな現実をご紹介します。
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無駄な会議だらけ

派遣社員時代に平均年収1000万円超の有名一部上場企業で働いたことがあります。さぞ優秀な人だらけなのだろうと思いきや、実態は違いました。週1で行われる営業会議は「記載された納期が正しいかのすり合わせ」でしかありません。同じく週1の部内ミーティングは、提案しっぱなしで実現しない案件多数、常に同じところをグルグル回っています。

私は議事録係だったので、誰よりも会議や打ち合わせの内容を聞いていました。作成した議事録は課長に確認してもらうのですが、発言内容をそのまま記録しても、都合悪い部分はカット、あるいは意味が変わるレベルで修正する有様。「何のための会議?」と虚しくなりました。

ケアレスミス多発

正社員たちのケアレスミスも多発します。商品情報を登録するのが私の役割でしたが、商品名称や定価が間違っていること多数。誤字脱字もあります。経費処理もしていましたが、分類が間違っていて、経理部の人に何度も質問しなければなりませんでした。誰でもミスはありますが、とにかくミスが多過ぎます。

また、ギリギリアウトマンもいっぱいです。毎月経理の締め日に間に合わず、頭を下げてお願いするのはなぜか私。定時直前に「これ今日中」と仕事を頼まれるのも日常でした。笑顔で応じましたが、心の中では「なぜ、このタイミングで出す? 無意味に抱えるなよ」と、毒を吐きまくりです。

下請けへの圧が止まらない

私が一番嫌だったのは、下請け業者への圧がとても強い人がいたこと。大きな会社の正社員というだけで、偉い人になったと勘違いしているのでしょう。電話で下請けを説教し始める正社員もいて、横で聞いているのがとても不快でした。ビジネスパートナーとしての礼儀がないのです。

派遣社員なのに尻拭いさせられてうんざり

もちろん、優秀な人材もいます。「さすがだな」と思うこともありました。それでも、正社員の尻拭いを派遣社員がすることも多くてうんざり。「なぜ自分より年収が3倍多い人のフォローをしなければならないのか」と、思わず自問自答してしまいます。派遣社員が集まると、正社員への愚痴が止まりません。結局、長期前提の契約でしたが、1年で限界を感じて更新を断りました。

派遣社員としてさまざまな企業で働きましたが、こんなにイライラした職場はありません。会社の規模や平均年収と、そこにいる正社員の優秀さは、必ずしも比例しないのだと痛感した出来事でした。

ftnコラムニスト:ききた

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