中古物件って、自分の前にどんな人が住んでいたのか分からずちょっと不気味ですよね。住んでいるうちにそんな気持ちは忘れてしまうことがほとんどですが、中には嫌でも忘れられない体験をしてしまう人もいるんだとか……。今回は筆者の友人に体験談を聞きました。
画像: ftnews.jp
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安さに惹かれて借りたアパート

友人A子は高校卒業と同時に1人暮らしを始めることになりました。なるべく節約したかったA子が選んだのは広さや立地のわりに異様に家賃が安いアパート。
仲介してくれた不動産屋は「いわくつきなので若い娘さんにはちょっと……」と親切に忠告してくれたそうですが、超現実主義でオカルト全般を一切信じないA子は気にも留めず、下見もそこそこに、結局その部屋に住むことにしました。

部屋の中に奇妙な空間が……

その部屋の間取り図には、推定1m×1mくらいの奇妙な空間がありました。押入れと廊下の間なので、当初は収納でもあるのかな?とA子は考えていましたが、住んでからじっくり見てみるとどこにも出入り口や扉はなく、完全に閉め切られた空間であることが分かります。

しかも、その空間の周りだけがやけに新しく、まるであとから何かを誤魔化したようにも見えました。それでもA子は大して深く考えていなかったそうです。

深夜、聞こえてきた音とは

しかし数日後、さすがにA子もゾッとする出来事が起こります。夜中にその空間の中から奇妙な音が聞こえてきたのです。

カリ……ガリッ……カリッ……ザリ……

最初はネズミかな?と思ったのですが、よくよく聞いてみるともっと大きなものが内側からこすり付けられているような音でした。
それから毎晩その音は鳴り続けました。1週間後、ついにA子は耐えられなくなり不動産屋へ駆け込んだそうです。

不動産屋で聞かされた真実

不動産屋は、『やっぱりな……』という表情で真相を話してくれました。

A子が住む部屋は、以前年老いた母娘が暮らしていました。60代の娘が自分も持病を抱えながら認知症の母親を必死に介護していたそうです。
例の奇妙な空間は、その時は普通の収納スペースでした。娘は次第に心身ともに追い詰められ、やがてその収納スペースに母親を閉じ込め、開けられないように外側から釘を打ちました。そして娘自身も命を絶ったそうです……。

以来、その部屋に住む人は夜中に奇妙な音を聞くようになりました。A子の前にも数人が入居しては引っ越していったとのことです。

まとめ

心霊現象を信じないA子も、実際に自分が当事者になると認めざるを得なかったといいます。早々にその部屋を引き払い、別の場所へ引っ越すことになりました。

皆さんも、妙に安い物件にはくれぐれも気をつけてくださいね。

ftnコラムニスト:藍沢ゆきの


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