「あんたの旦那、不倫なうだよ！」旦那の不倫デート中、隣の席から親友が生中継…その後？

突然、友人からの電話

Tさんは結婚して5年目の主婦。「そろそろ子どもが欲しいね」と旦那さんと不妊治療に行くことを話し合っていた矢先のことでした。

Tさんの旦那さんはお仕事が忙しく、残業や休日出勤もしばしば。その日も『遅くなるから先に寝てて』というLINEが来たのでTさんはひとりで夕食をとっていました。

「ん？誰だろ」
突然電話がかかってきて、Tさんはあわててスマホを手に取りました。電話の主は、Tさんの学生時代からの友人。結婚式にも来てくれて、度々Tさんの家に遊びに訪れているほど、仲良くしている友人のひとりでした。

「もしもし…？」
『あ、もしもしTちゃん？今私飲みにきてるんだけどさ』
友人の背後ではいかにも居酒屋らしい、ガヤガヤとにぎやかな声が聞こえました。
「うん、それで急にどうしたの？」
『なんかね、隣りの席にTちゃんの旦那さんにそっくりの人がいて…』
「え？旦那は残業でまだ会社にいるはずだよ」
『他人の空似かなあ、ちょっと一旦切るね』
「うん、わかった」

送られてきた写真

Tさんは友人の見間違いだと思ってさして気にもとめませんでしたが、その友人が1枚の写真をLINEで送信してきたので何気なく開いてみました。
「え…どういうこと！？」
その写真に写っていたのは、ビールのジョッキを片手に微笑むTさんの旦那さん。だけではなく、向かいの席には髪の長い見知らぬ若い女性が写っていたのです。残業って嘘だったの！？と頭が真っ白になるＴさん。
『これ、旦那だわ。朝見たスーツと同じだし間違いない』
震える手で友人に返信するTさん。ほどなくして友人からも返信がありました。
『やっぱそう？私隣りの席に座っててまだ気づかれてないんだけど…。多分あんたの旦那、不倫なうだよ。会話がまる聞こえ。超ラブラブ』
『ねえ、お願いがあるんだけどさ…』
Tさんは友人にあるお願いをしました。
『OK！任せて』

不倫生中継開始！

その後すぐにTさんのスマホに着信があり、画面に触れるとビデオ通話画面に切り替わりました。友人の顔がちらっと映ったかと思うと、ごそごそという音とともにカメラが動いて隣りの席に向けられます。
『ねえ〇〇くん、次何飲むー？』
友人とTさんの旦那さんのいる居酒屋は席と席の間が近く、甘ったるい声で旦那さんの名を呼ぶ女性の姿も声もはっきりとTさんに伝わってきました。そう、Tさんは友人にビデオ通話で旦那さんの姿を生中継してくれるようお願いしたのでした。
友人はスマホを何かに立てかけたのか、カメラはバッチリ2人を映すかたちで固定されました。
『ん、俺は生をもう一杯。それ飲んだら出ようよ。部屋行っていいだろ？』
『うん、いいよ～♡でもそんなに毎日来てて奥さんに疑われたりしない？』
『嫁は大丈夫、あいつ鈍感だしさー』
その嫁に見られているとも知らず、そう言って笑うTさんの旦那さん。Tさんは冷静に、録画ボタンを押しました。
『ねえねえ、奥さんと私どっちが好き？』
『そりゃお前だよ、若いし巨乳だし』
『なにそれ、身体目当て～？』
頭が痛くなるような、不倫バカップルの会話。不倫生中継は2人が席を立つところまでしっかりとTさんに繋がっていました。

不倫男に制裁

Tさんは旦那さんが帰ってくるのを寝ずに待っていました。旦那さんが帰ってきたのは夜中の2時過ぎ。居間のソファに座っているTさんを見つけて、旦那さんは驚いたように声を上げました。
「うわ、びっくりした！起きてたの？先に寝てていいのに」
「うん、ちょっと眠れなくて…」
微笑みながら答えるTさん。そして微笑んだまま、Tさんはスマホ画面を旦那さんに突きつけました。
「ねえ、居酒屋でどんな残業してたの？」
スマホの画面には録画していた不倫動画が流れています。大音量で流れる、旦那さんと不倫相手のバカっぽい会話。旦那さんは画面を見て固まってしまいました。

「・・・ごめん！！！」
動画があっては言い逃れできないと思ったのか、旦那さんはその場で土下座。その耳元で、Tさんは旦那さんに囁きかけました。
「この子はだあれ？」
「会社の事務の子で・・・その・・・」
「うん、付き合ってんだよね？私より好きなんだし」
「はい・・・」
「それって、不倫だよね？」
「はい・・・」

罪を認めた旦那さんは、お小遣いを半分に減額。そして残業の日は残業している様子を生中継するという約束をして、Tさんは怒りをおさめました。すると旦那さんの残業はめったになくなったそうです。

一体どこに知り合いがいるかわかりません。不倫デートをするならやはり人目につかないようなところでした方が良さそうですね。

ftnコラムニスト：緑子